本町通 (大阪市)

本町通：大阪の街路を彩る歴史と現在

本町通は、大阪府大阪市の中央部を東西に貫く主要な道路です。古くから商業の中心地として栄え、現在も数多くの企業や商業施設が立ち並ぶ活気あるエリアです。

概要

西区の川口交差点から中央区の城南交差点まで、約4.4kmにわたって伸びる本町通。西区の一部区間は国道172号に指定されています。その経路中には「本町」の名を冠する5つの町域が存在し、靱本町、西本町、本町、本町橋、内本町と、それぞれの地域に独特の風情があります。

歴史：時の流れを映す街路

江戸時代には、大坂三郷の北組と南組を分ける境界として機能していました。東端は現在の馬場町交差点付近、西端は百間堀川にあたり、川口方面とは橋で繋がっていませんでした。

明治時代に入ると、1868年（慶応4年）に木津川橋が架けられ、川口外国人居留地と江之子島が結ばれました。翌年には大阪府庁舎が木津川橋東詰に建設され、さらに1876年（明治9年）の改修では馬車道と歩道の分離が実現し、大阪における歩車分離の先駆けとなりました。

大正時代には、大阪市電の敷設に伴い、道路の拡幅工事が行われました。1913年（大正2年）には谷町3交差点以西が拡幅され、江之子島橋が架橋。1923年（大正12年）には谷町3交差点から馬場町交差点間が拡幅され、1929年（昭和4年）には森之宮まで延伸され、現在の姿がほぼ完成しました。

1970年（昭和45年）には中央大通が開通、中心部の東西幹線としての役割は中央大通へと移りましたが、本町通は現在も重要な道路として機能しています。地下には大阪市高速電気軌道の5路線が走っており、特に本町駅は本町通沿いに位置する重要な駅となっています。

沿線情報：歴史と文化が息づく街

本町通沿線には、歴史的建造物や近代的な施設、そして緑豊かな公園などが点在しています。西区では、川口外国人居留地跡や靱公園があり、中央区では、相愛中学校・高等学校、大阪商工会議所、NHK大阪放送局、大阪歴史博物館、大阪城といった、歴史と文化を感じさせる施設が多くあります。

西区

川口外国人居留地跡
日本聖公会川口基督教会
大阪西郵便局
阿波座駅
靱公園

中央区

相愛中学校・高等学校
本町駅
堺筋本町駅
大阪産業創造館
大阪商工会議所
谷町四丁目駅
NHK大阪放送局
大阪歴史博物館
大阪府警察本部
大阪城・大阪城公園
大阪国際平和センター（ピース大阪）

交通量と今後の展望

本町通は、現在も大阪市中心部における主要な道路として、多くの車両が通行しています。近年は、交通渋滞の緩和や歩行者・自転車の通行空間の確保に向けた取り組みが進められています。

本町通は、歴史と現代が交差する大阪の中枢を担う重要な道路です。その発展は、大阪市の発展と深く関わっており、これからも大阪の街のシンボルとして重要な役割を担っていくことでしょう。

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