朱 (姓)

朱（しゅ）について

朱は、中国と朝鮮半島にみられる姓です。漢字の「朱」は赤色を表し、古くから縁起の良い色として尊重されてきました。

中国の姓としての朱

中国では、朱は非常に一般的な姓の一つです。2020年の国勢調査によると、中国で14番目に多い姓であり、約1800万人以上が存在します。地域によっては「周」や「諸」と同音になるため、「はらいに未の朱」と区別して呼ばれることがあります。

歴史上、朱姓の人物は多くの分野で活躍しています。後漢末期には、朱儁などの将軍がおり、三国時代には呉の武将として朱然などが活躍しました。また、南宋の儒学者である朱熹（朱子）は、儒教の発展に大きく貢献しました。明の初代皇帝である朱元璋（洪武帝）は、朱姓を冠する最も有名な人物の一人でしょう。現代では、朱徳のような政治家や軍人、朱鎔基のような政治家、また、朱大衛のような野球選手、スティーブン・チューのような科学者、朱婷のようなバレーボール選手、朱雨玲のような卓球選手がいます。

朝鮮の姓としての朱

朝鮮半島でも、朱は一般的な姓の一つです。2015年の調査では、韓国に約19万人の朱姓の人がいます。朝鮮の朱姓の歴史も古く、高麗時代には朱徳明のような文臣がいました。李氏朝鮮時代には、朱義植のような時調作家がいます。日本統治時代から現代にかけては、朱耀翰のような詩人や政治家、朱耀燮のような小説家、朱基徹のような牧師、朱良子のような政治家、そして、朱豪英のような国会議員がいます。スポーツ界では、宇田東植（韓国名：朱東植）のような野球選手、朱炯光のような野球選手、朱世赫のような卓球選手、朱世鐘のようなサッカー選手がいます。また、チュ・サンウク、チュ・ジフンなどの俳優、チュ・ビョンジンなどのコメディアンも朱姓を名乗っています。

氏族

朱姓には、地域や歴史的な背景によって、いくつかの氏族が存在します。これらの氏族は、それぞれ異なる祖先を持つとされています。

関連項目

朝鮮人の姓の一覧
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