朽木綱張

朽木綱張（くつき つなはる/つなばり）

朽木綱張は、丹波国福知山藩の第12代藩主であり、福知山藩朽木家の13代目当主にあたります。

生涯

文化13年（1816年）に、近江国膳所藩主・本多康禎の次男として誕生しました。朽木家では、第5代藩主・玄綱から第6代・綱貞への相続以来、玄綱の系統と綱貞の系統の間で交互に養子を迎える「両統迭立」の形をとっていましたが、第11代・朽木綱条の養嗣子であった綱紀（10代綱方の実子）が早世したため、綱方の次女（綱紀の姉妹）の婿として綱張が養子に迎えられました。

天保5年（1834年）には11代将軍・徳川家斉に拝謁し、同年12月には従五位下・河内守に叙任され、後に近江守に改められました。天保7年（1836年）には、綱条の死去により家督を継承し、福知山藩主となりました。

藩主として、天保13年（1842年）には大坂加番を命じられ、弘化3年（1846年）には奏者番に就任しました。しかし、文久元年（1861年）に奏者番を辞任し、慶応元年（1865年）に再び奏者番に就任するなど、幕府における役職を歴任しました。

藩政においては、財政難を打開するために原井惣左衛門、市川儀右衛門らを登用しましたが、彼らは改革と称して百姓から重税を取り立てる悪政を行ったため、万延元年（1860年）には大規模な百姓一揆が発生しました。この責任を取り、原井と市川は切腹となり、綱張自身も奏者番を辞職することとなりました。

幕末期には佐幕派として活動し、摂津国の海防警備や禁門の変、第二次長州征討に参加しました。しかし、慶応3年（1867年）2月25日、中風により福知山で死去しました。享年52。

綱張は、綱条の娘の婿である紘綱を養嗣子としていましたが、紘綱も早世したため、実子（長男）の為綱が跡を継ぎました。

系譜

父：本多康禎（1787年 - 1848年）
母：不詳
養父：朽木綱条（1801年 - 1836年）
正室：健 - 朽木綱方の娘
継室：伸子 - 本多助賢の娘
生母不明の子女
長男：朽木為綱（1845年 - 1883年）
男子：蹇之助
女子：朽木綱鑑正室
養子
男子：朽木紘綱（1835年 - 1854年） - 米倉昌寿の五男
女子：建部政和継室 - 朽木綱条の娘

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