李景林

李 景林について

李 景林（り けいりん）は、清末から民初にかけての中国において重要な役割を果たした軍人です。彼の本名は芳宸であり、別名の芳岑でも知られています。李の軍歴は、彼が北京政府及び奉天派に属し、さまざまな戦争や政治的変動に関与することで構成されています。

初期の経歴

李景林は、1907年に保定北洋陸軍速成武備学堂を卒業し、その後禁衛軍の下級軍官としてのキャリアをスタートさせました。1911年の武昌起義では清軍として革命派と戦い、軍人としての実績を積んでいきました。新たに中華民国が誕生した際、彼は鮑貴卿に招かれ黒竜江巡防隊の軍官に異動しました。

1914年には黒竜江暫編陸軍第1師の参謀長に昇進し、1917年には奉天派に加わることになります。その後1918年には援陝奉軍司令部の参議に就任し、1919年には安徽派の曲同豊率いる軍隊の下で指揮を執ることになりましたが、安直戦争での惨敗を経験し、その後の軍事キャリアに影響を与えることとなりました。

奉天派での台頭

李が再び力を取り戻したのは、奉天に戻った後のことです。彼は「疾行軍」と呼ばれる精鋭部隊を編成し、数多くの戦功を挙げて張作霖から重用されるようになります。1921年には奉天陸軍第7混成旅の旅長に就任し、1922年の第1次奉直戦争では奉軍の東路軍第3梯隊の司令官として参戦しました。

この戦争で奉天派は敗北しましたが、李は俊敏に行動し、奉天陸軍第1師の師長へと昇進します。1924年の第2次奉直戦争では奉軍第2軍の軍長に任命され、直隷派軍に対して数々の勝利を収めました。これにより、李は更に重要な指導者としての地位を確立します。

政治的葛藤と停戦

李景林のキャリアにおいて重要な出来事は、張作霖との関係です。彼は張のもとから独立を目指すようになり、1919年に張学良や郭松齢と和平を模索しました。その後、国民軍への反攻を試みるものの、最終的に失敗し、張作霖の篭絡に応じる形で馮玉祥との戦闘に突入しました。

この間、李は山東省に retreat し、直魯聯軍を組織することになりました。だが、国民軍との戦闘でもうまくいかず、最終的には失敗に終わりました。それでも、李の動きはその後の国民政府や北伐の過程において重要な意味を持ちました。彼は数度にわたって権力闘争に関与し、政治の舞台で存在感を示しますが、ついに逮捕されてしまいます。

晩年と死去

1928年には国民政府の軍事委員会の委員に任命され、国術研究館の副館長にも就任しました。李景林は晩年、中華民国の政治に一定の影響を与えつつも、自己の権力基盤を作ることには成功しませんでした。最終的に1931年11月13日に済南で亡くなり、享年47歳でした。彼の生涯は、時代の変革の真っ只中で軍事と政治が交錯する複雑なものでした。

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