村上一行

村上 一行（むらかみ かずゆき）

プロフィール

1945年6月21日、岡山県に生まれる。元競艇選手で、登録番号2341。22期生としてデビューし、同期には黒明良光、中道善博、安部邦男、永松栄らがいる。息子の純も現役のボートレーサー。

来歴

22期生は「花の22期生」と称され、記念（SG・GI）覇者を多数輩出した。その中でも村上は、1971年の鳴門18周年記念で記念初優勝を飾る。当時の評価は、中道よりも高く、同期の永松とともに注目を集めた。

競艇場を渡り歩きながら訓練をする最後の期であり、本栖研修所を知らない世代。訓練は、まず下関に集結し、その後、中国・四国、九州の競艇場を巡回。開催のない日に競艇場を借りて訓練を行った。日曜日は休みで、土曜日に備品を積み込み移動する過酷なものだった。

同期とは非常に仲が良く、若手時代には「岡山ヤング会」を結成し、キャンプなどを楽しんだ。1973年のモーターボート記念競走（下関）で3着、1975年の笹川賞競走（常滑）では準優勝と着実に実績を重ね、1978年のモーターボート記念競走（唐津）でSG初優勝を達成。

1981年には、地元児島での鳳凰賞競走で、地元勢同士の激しい競り合いを演じる。村上は、インコースを取り損ねながらも、3コースから差すも、北原に締め込まれ、結果3着に終わる。しかし、同年の全日本選手権競走（浜名湖）では、加藤峻二と北原友次との壮絶な争いを尻目に、漁夫の利を得てSG2勝目を飾った。この年の活躍が評価され、MVPに選出される。

軽量でアウトコースを得意とし、レース展開を読んで突き抜ける俊敏さが持ち味であった。1999年1月に最後の優勝を飾り、2003年1月には通算2108勝目を挙げた。2007年にはボートレース殿堂入りを果たした。

プレースタイル

アウトコースからの豪快なまくりを得意とし、展開を読む力と俊敏なターンが持ち味。特に、全速ターンでのスピードは他の追随を許さず、観客を魅了した。また、卓越したスタート技術を持ち、内コースでも好位置をキープ。レース巧者としての評価も高かった。

SG/GI タイトル

1971年 - 鳴門開設18周年記念競走
1974年 - 児島開設22周年記念競走、津開設22周年記念競走
1975年 - 丸亀開設23周年記念競走
1976年 - 児島開設24周年記念競走、三国開設23周年記念競走
1978年 - 第24回モーターボート記念競走（唐津）
1980年 - 三国開設27周年記念競走
1981年 - 第28回全日本選手権競走（浜名湖）
1992年 - モーターボート大賞競走（宮島）

引退後

引退後は、競艇界の発展に貢献。その功績が認められ、2007年にはボートレース殿堂入りを果たした。また、解説者としても活躍し、ボートレースの魅力を伝えている。

村上一行は、その卓越した技術と人柄で、多くのファンを魅了した名選手として、競艇史にその名を刻んでいる。

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