東京都道420号鮫洲大山線

東京都道420号鮫洲大山線は、東京都品川区の八潮橋交差点から板橋区の仲宿交差点に至る、全長約23kmの特例都道です。この道路は、都心部を環状に走る主要道路、東京都道317号環状六号線（山手通り）と東京都道318号環状七号線（環七通り）のほぼ中間に位置し、両環状線を補完する重要な役割を担っています。

概要

鮫洲大山線は、都市計画道路補助第26号線として整備が進められており、通称「環状6.5号線」とも呼ばれています。起点となる八潮橋交差点は国道357号と接続し、終点の仲宿交差点では国道17号や環状六号線と交わります。この道路の総延長は22,859m、面積は330,809m²に及びます。

ルートの特徴

この路線は、品川区から目黒区、世田谷区、渋谷区、中野区、新宿区、練馬区、豊島区を経て板橋区へと、都内9区を横断します。一部区間には狭隘な箇所も残りますが、都市計画に基づいた整備が進められており、道路状況の改善が図られています。特に、旧狭隘区間の解消や、小田急小田原線の地下化に伴う拡幅工事などが進行中です。

主な支線と通称

鮫洲大山線には、いくつかの支線や通称が存在します。

仙台坂: 南品川三丁目交差点から仙台坂上交差点までの区間には、仙台坂トンネルと旧道（地上ルート）の2つがあります。坂としての仙台坂の名称は、池上通りの青物横丁交差点から仙台坂上交差点の間に使われています。
かむろ坂通り: 目黒区中央体育館入口交差点から小山台一丁目交差点にかけては、かむろ坂通りと接続しています。
26号線通り: 目黒郵便局前交差点から戸越三丁目交差点までの区間は、都市計画道路補助26号線に由来する通称で呼ばれています。
三宿通り: 五本木交差点から三宿・池尻交差点にかけては、三宿通りとして知られています。
中野通り: 南長崎六丁目交差点から笹塚交差点にかけては、中野通りと呼ばれています。千川通り交差点から南長崎六丁目交差点も含まれることがあります。
ハッピーロード大山商店街: 国道254号の大山西町交差点から東武東上本線第16号踏切手前までの区間は、旧川越街道の一部で、商店街が形成されています。
旧養育院前通り: 東武東上本線第16号踏切から仲宿交差点にかけては、旧養育院（現・東京都健康長寿医療センター）前に続く通りです。

重複区間

鮫洲大山線は、一部区間で他の都道や国道と重複しています。

東京都道421号東品川下丸子線: 仙台坂上交差点付近で一部重複。
東京都道423号渋谷経堂線（淡島通り）: 下代田東交差点から淡島郵便局前の交差点まで重複。
東京都道440号落合井草線（新青梅街道）: 蓮花寺下交差点から哲学堂東北角の交差点まで重複。
国道254号（川越街道）: 大山西町交差点から大山郵便局前の交差点まで重複。

狭隘区間と通行規制

現在、狭隘区間として以下の箇所があります。

大山西町交差点から東武東上本線第16号踏切（ハッピーロード大山）。
淡島郵便局前の交差点から京王井の頭線池ノ上駅を経て、小田急小田原線東北沢駅、大山交差点まで。

これらの狭隘区間の一部では、車両の一方通行規制が敷かれています。

交差する主な道路

鮫洲大山線は、多くの主要道路と交差します。

国道17号・東京都道317号環状六号線: 仲宿交差点
国道254号: 大山西町交差点
東京都道441号池袋谷原線: 要町三丁目交差点
東京都道439号椎名町上石神井線: 名称なし交差点
東京都道8号千代田練馬田無線: 南長崎六丁目交差点
東京都道440号落合井草線: 蓮花寺下交差点
東京都道25号飯田橋石神井新座線: 新井交差点
東京都道433号神楽坂高円寺線: 中野五差路交差点
東京都道4号東京所沢線: 杉山公園交差点
東京都道14号新宿国立線: 南台交差点
東京都道431号角筈和泉町線: 笹塚出張所前交差点
国道20号: 笹塚交差点
東京都道413号赤坂杉並線: 大山交差点
東京都道423号渋谷経堂線: 下代田東交差点
国道246号: 三宿交差点
東京都道416号古川橋二子玉川線: 五本木交差点
東京都道312号白金台町等々力線: 目黒郵便局前交差点
東京都道2号東京丸子横浜線: 平塚橋交差点
国道1号: 戸越三丁目交差点
東京都道421号東品川下丸子線: 仙台坂上交差点
国道15号: 南品川三丁目交差点
国道357号・東京都道316号日本橋芝浦大森線: 八潮橋交差点

周辺施設

鮫洲大山線沿いには、多くの公共施設、教育機関、商業施設などが立地しています。

板橋区役所
東京都健康長寿医療センター
ハッピーロード大山
日本大学医学部
哲学堂公園
中野ブロードウェイ
中野区役所
松蔭大学下北沢キャンパス
世田谷公園
武蔵小山商店街
品川区役所
大井町駅
鮫洲運転免許試験場

道路の特徴

鮫洲大山線の標準計画幅員は20mですが、現状では狭隘区間や幅員15mの区間が多く存在します。多くの区間では、片側1車線と自転車レーンが設けられていますが、一部区間では4車線化されています。特に、武蔵小山駅南側から平塚橋交差点にかけては、2021年に南行き2車線、北行き1車線の合計3車線に拡幅されました。

また、この路線には「開かずの踏切」問題があり、西武鉄道による連続立体交差事業が進行中です。

紛らわしい地名

路線名に使われている「大山」は、終点付近の板橋区の大山町を指していますが、路線の途中には渋谷区にも大山町（大山交差点）が存在します。この2つの大山は、それぞれ大山街道が通っていたことに由来するとされています。

東京都道420号鮫洲大山線