東急こどもの国線

こどもの国線

こどもの国線は、神奈川県横浜市緑区の長津田駅と同市青葉区のこどもの国駅を結ぶ、全長3.4kmの鉄道路線です。横浜高速鉄道が第三種鉄道事業者として線路を保有し、東急電鉄が第二種鉄道事業者として旅客の輸送を担っています。路線カラーは青色で、路線記号はKDです。

路線データ

管轄: 横浜高速鉄道（第三種鉄道事業者）、東急電鉄（第二種鉄道事業者）
路線距離: 3.4 km
軌間: 1,067 mm
複線区間: なし（全線単線）
電化区間: 全線（直流1,500 V）
閉塞方式: 車内信号閉塞式（ATC-P）
最高速度: 65 km/h

歴史

こどもの国線は、1967年4月28日に開業しました。これは、1965年に開園した「こどもの国」へのアクセス路線として建設されたもので、元々は米軍の弾薬庫への引き込み線を活用したものです。

開業当初は、こどもの国協会が施設を所有し、東急電鉄に運転管理を委託する形で運営されていました。しかし、1987年に鉄道事業法が施行されたことに伴い、協会が第三種鉄道事業者、東急が第二種鉄道事業者となりました。その後、沿線地域の宅地化が進み、通勤需要が高まったため、1997年に第三種鉄道事業が横浜高速鉄道に譲渡され、通勤路線化が行われました。

通勤線化

1986年頃から沿線の大規模な宅地化が進み、通勤需要が高まりました。しかし、従来のままでは通勤需要に対応できないため、1997年8月1日にこどもの国協会から横浜高速鉄道へ第三種鉄道事業が譲渡されました。

横浜高速鉄道は、1997年10月から改良工事に着手し、11月10日からこどもの国が休園する月曜日に列車を運休し、代行バスを運行しました。この期間中に、こどもの国駅の建て替えやロングレール化が行われ、さらに行き違いが可能な恩田駅が新設されました。2000年3月29日には全時間帯で運行が開始され、通勤路線としての役割も担うようになりました。

通勤線化以前は、弾薬庫への引き込み線だった名残で、線路脇に使われなくなった線路やピットが残っていましたが、これらのほとんどは工事に伴い撤去されました。

通勤線化反対運動

通勤線化計画に対し、沿線住民の一部が騒音や振動を理由に反対運動を起こしました。住民会はガイドウェイバスやLRTの導入を主張しましたが、こどもの国線が長津田車両工場への入出庫路線でもあるため、東急の鉄道路線と統一的に運行する必要性から却下されました。

東急側は、カーブでの速度低下やレールにウレタンを貼り付けるなどの騒音対策を行いました。

年表

1967年4月28日：開業
1987年4月1日：鉄道事業法施行により、東京急行電鉄が第二種鉄道事業者、こどもの国協会が第三種鉄道事業者となる。
1997年8月1日：こどもの国協会が第三種鉄道事業を横浜高速鉄道に譲渡。
2000年3月29日：通勤線化。恩田駅開業。

運行形態

通勤線化後

通勤線化後は、平日5時台から24時台、土休日は6時台から23時台に運行しています。朝夕のラッシュ時には最大10分間隔、日中は20分間隔で運転されています。こどもの国の開園状況に関わらず、毎日同じダイヤで運行されています。

通勤線化前

通勤線化前は、こどもの国の開園時間に合わせて8時台から18時台に運行していました。休日ダイヤの方が本数が多く、不定期列車も多数設定されていました。こどもの国の休園日には、毎時1本程度の「休園日ダイヤ」で運行されていました。

使用車両

こどもの国線では、開業以来、様々な車両が使用されてきました。

初代（開業時 - 1975年）: 東急3000系
2代目（1975年 - 1980年）: 東急3000系（3600系）
3代目（1980年 - 1989年）: 東急7200系
4代目（1989年 - 2000年）: 東急7000系（初代）
5代目（1999年 - ）: 横浜高速鉄道Y000系

運賃

運賃は全線均一制で、ICカード利用の場合は157円、切符購入の場合は160円です。東急他路線との乗り継ぎには割引制度があります。

運賃収受方式

実質的に全駅が無人駅ですが、車内での運賃収受は行いません。恩田駅とこどもの国駅には自動券売機や自動改札機が設置されており、長津田駅から遠隔操作されています。

駅一覧

全駅が神奈川県横浜市内にあります。

長津田駅
恩田駅
こどもの国駅

脚注

注釈

出典

関連項目

こどもの国 ([[横浜市)]]
横浜高速鉄道みなとみらい線
西武山口線
東京都懸垂電車上野懸垂線
ドリーム開発ドリームランド線
小田急向ヶ丘遊園モノレール線
上下分離方式
日本の[[鉄道路線一覧]]

外部リンク

こどもの国線　路線情報 - 東急電鉄
* こどもの国線　各駅情報 - 東急電鉄

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