東雲駅 (東京都)

東雲駅

東京臨海高速鉄道が運営するりんかい線の駅で、東京都江東区東雲二丁目に所在します。駅番号はR02が付与されています。この駅は、路線計画の当初には含まれていませんでしたが、江東区からの設置要望（請願）を受けて追加されたという経緯を持ちます。

歴史

東雲駅の設置は、1993年3月31日に当時の運輸省によって認可されました。その後、1996年3月30日、りんかい線の前身である臨海副都心線の新木場駅～東京テレポート駅間が開業した際に、その中間駅として開業しました。路線の名称が現在の「りんかい線」となったのは、2000年9月1日のことです。さらに、交通系ICカードである「Suica」が利用できるようになり、利便性が向上したのは2002年12月1日からとなります。

駅構造

東雲駅は、りんかい線内では数少ない地上部に位置する駅の一つであり、高架構造となっています。大半の駅が地下にある中で、大崎駅、新木場駅とともに地上駅である点は特徴的です。また、ホームの構造は相対式ホーム2面2線を有しており、これも隣り合う線路を挟んでホームが向かい合う形式として、りんかい線内では当駅が唯一となっています。このような特徴的な構造は、かつて旧国鉄の京葉貨物線計画のために建設が進められていた複線用の高架橋がすでに存在しており、その構造体を活用して後から駅設備を設けられたことに由来します。

利用状況

2023年度における一日平均の乗車人員は約7,062人でした。これは、りんかい線に存在する8つの駅の中では最も少ない利用状況です。しかしながら、開業した1996年から2019年までの間は、継続的に利用者数が増加傾向にあったという背景があります。

駅周辺

駅の周辺は、東京湾の埋立によって形成された「東京港埋立11号地」に位置する、比較的新しい街です。駅が開業した当初は、見渡す限り工業団地や物流施設が広がるエリアでした。しかしその後、特に国道357号線の北側を中心に開発が本格化し、大型のショッピングセンターや多様な商業施設が開業しました。そして、2005年頃からは超高層マンションが多数建設されるようになり、急速に居住人口が増加。現在では、近代的で大規模な集合住宅が立ち並ぶ住宅街としての性格も強く持つようになっています。

主な周辺施設には以下のようなものがあります。

イオン東雲ショッピングセンター
スーパーオートバックスTOKYOベイ東雲店
オーケー 東雲店（2024年開業）
江東東雲郵便局
東雲鉄鋼団地
都営バス深川営業所（深川車庫）
東北急行バス東京営業所（東雲車庫）
京成バス東雲車庫
東雲キャナルコート
かえつ有明中学校・高等学校
有明教育芸術短期大学
東京有明医療大学
* 東京メトロ有楽町線 辰巳駅

バス路線

駅前のロータリーには「東雲駅前」停留所が設けられており、都営バスの路線が発着しています。門前仲町方面、錦糸町駅方面、東京ビッグサイト方面などへアクセスが可能です。また、駅から少し離れた徒歩圏内には、東北急行バス東京営業所（東雲車庫）や京成バス東雲車庫があり、これらを拠点とする高速バス路線が多数運行されています。これらの高速バスは、東京駅発着便の回送区間を利用して営業運転を行う形態が多く、富山・金沢、京都・大阪、岡山・倉敷、四万温泉といった広範囲の地域や、千葉方面（木更津、君津、鴨川など）への都市間移動手段として利用されています。

その他

東雲駅とその周辺の高架構造や景観は、テレビコマーシャルなどの映像作品の撮影場所としても頻繁に利用されています。過去には、サントリーフーズ「ボス」、KDDI「au」、日本経済新聞、ユニクロなどのCMに登場した実績があります。

隣接駅

東京臨海高速鉄道りんかい線においては、新木場駅（R01）と国際展示場駅（R03）の間に位置します。りんかい線内の通勤快速、快速、各駅停車はいずれも当駅に停車します。

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