松平信清

松平信清は、上野吉井藩の初代藩主として知られています。彼は鷹司松平家の3代目であり、その生涯は、旗本から大名へと地位を確立し、徳川将軍家との繋がりを背景に、特別な待遇を受けるというものでした。

信清は、旗本松平信政の長男として生まれました。元禄4年12月5日（1692年1月22日）に7000石の家督を継ぎ、元禄12年（1699年）3月28日には将軍徳川綱吉に拝謁しました。元禄16年12月21日（1704年1月27日）には従四位下・侍従・越前守に叙任され、宝永6年（1709年）には多胡郡などで3000石を加増され、合計1万石を領する大名となりました。

1万石という石高は、大名としては決して大きくはありません。しかし、信清は徳川将軍家御台所の縁者であり、鷹司家と紀州徳川家の血筋を引く家柄であったため、徳川家一門ならびに国主格の待遇を受けました。さらに、江戸城内では御三家や加賀前田家と同格の大廊下（下之間）の格式を幕末まで受けることになりました。これは、彼の家柄と徳川家との深いつながりを示すものでしょう。

享保9年（1724年）5月19日、信清は36歳という若さで死去し、跡を長男の信友が継ぎました。

系譜

父母:
松平信政（父）
大姫 - 森長継の娘（母）
正室:
津軽信寿の娘
子女:
松平信友（長男）
潔姫 - 伊達村信婚約者

松平信清は、その短い生涯の中で、家格の上昇と徳川家との緊密な関係を築き上げました。彼が初代藩主となった上野吉井藩は、その後も鷹司松平家によって治められ、幕末までその歴史を刻んでいくことになります。

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