松平勝全

松平勝全（まつだいら かつたけ）

松平勝全は、江戸時代中期に活躍した大名であり、下総国（現在の千葉県の一部）に存在した多古藩の4代藩主です。従五位下・豊前守の官位を有していました。

生涯

寛延3年（1750年）10月27日、3代藩主であった松平勝尹の長男として誕生しました。明和5年（1768年）5月24日に父・勝尹が亡くなったため、家督を継承し多古藩の藩主となります。同年6月1日には、当時の将軍であった徳川家治に拝謁し、同年12月18日には従五位下・豊前守に叙位・任官されました。明和6年（1769年）2月15日には、初めて領地である多古へ赴くことが許可されています。

安永9年（1780年）には大坂加番に任じられ、大坂の警備を担当しました。寛政2年（1790年）3月から寛政5年（1793年）4月にかけては、江戸城の馬場先門番を務め、江戸の治安維持に貢献しました。寛政6年（1794年）10月6日、病気を理由に家督を次男の勝升に譲り、隠居生活に入ります。そして、寛政8年（1796年）2月3日に47歳で死去しました。

系譜

以下に示す系譜は、主に『寛政重修諸家譜』に基づいています。なお、子の続柄の後に記した（）内の数字は、『寛政譜』における記載順を表しています。

父：松平勝尹
母：松平忠刻養女（松平勘敬の娘）
正室：松平信直の娘（早世）
長男(1)：松平勝従
次男(2)：松平勝升
生母不明の子女
男子(3)：村上正方 - 村上正親の養子となる
男子(4)：松平全好

参考文献

『寛政重修諸家譜』巻第三百九十二
『寛政重修諸家譜 第三輯』（国民図書、1923年） NDLJP:1082717/150

外部リンク

* デジタル版 日本人名大辞典+Plus『松平勝全』 - コトバンク

松平勝全は、多古藩の藩主として、藩政に尽力する一方で、大坂加番や江戸城門番といった幕府の要職も務めました。その生涯は、江戸時代中期の大名としての役割を果たすものでした。

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