松平頼隆

松平頼隆：常陸府中藩初代藩主、石岡松平家の祖

松平頼隆（まつだいら よりたか）は、江戸時代前期から中期にかけての大名であり、常陸国保内藩主、のちに常陸府中藩の初代藩主となりました。彼は石岡松平家の祖としても知られています。

生涯

頼隆は、水戸藩初代藩主・徳川頼房の五男として寛永6年（1629年）に誕生しました。母は興正寺18世・准尊の娘であり、母方の祖父は石山戦争で知られる本願寺門主・顕如の孫にあたるという、由緒ある家柄でした。兄には水戸黄門として名高い徳川光圀がいます。幼少の頃は右近、頼母と名乗り、後に頼隆と改名しました。

寛文元年（1661年）に、兄・光圀から保内郷33ヶ村、およそ2万石を分与され、水戸藩の支藩である保内藩を立藩しました。元禄13年（1700年）には、幕府の命により所領を吹上から府中に移され、常陸府中藩を立藩しました。宝永2年（1705年）に家督を三男・頼如に譲り隠居し、宝永4年（1707年）に79歳でこの世を去りました。

経歴

1646年（正保3年）：従四位下侍従兼播磨守に叙任
1661年（寛文元年）：常陸国久慈郡保内ほか常陸水戸藩領より父の遺領2万石を賜う
1700年（元禄13年）：常陸府中藩（茨城県石岡市）2万石藩主となる（従前の2万石は水戸藩に返還）
1705年（宝永2年）：隠居
1707年（宝永4年）：卒去。法名は長徳院梅峯無極。墓所は茨城県常陸太田市の瑞龍山

系譜

側室：姜（高橋氏）
長男：頼方
長女：豊 - 水谷勝美正室のち毛利元次継室
次女：兼 - 池田仲澄正室
次男：頼寧
三男：頼如
側室：片岡氏
* 三女：要

松平頼隆は、水戸徳川家の一員として、また新たな藩の礎を築いた人物として、その名を歴史に刻んでいます。彼の設立した石岡松平家は、その後も存続し、地域に影響を与え続けました。

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