松田暎子

松田暎子（まつだ えいこ）は、1952年5月18日に生まれ、2011年3月9日に亡くなった日本の女優です。彼女は、本名の松田英子（まつだ えいこ）名義でも活動していました。

神奈川県横浜市出身で、捜真女学校高等学部を中退後、1968年に寺山修司が主宰する劇団「天井桟敷」に入団しました。劇団員としての活動中は、市川魔胡という芸名を用いていました。1970年には、長谷部安春監督の映画『野良猫ロック マシン・アニマル』で映画デビューを果たしました。その後、劇団を離れ、ファッションモデルの仕事やアメリカ・ロサンゼルスへの留学を経験しました。

1976年、大島渚監督の映画『愛のコリーダ』で、阿部定役として主演に抜擢されました（松田英子名義）。この作品は、日本映画初の「本番」が描かれたことで大きな話題を呼びました。松田暎子は、情夫役の藤竜也を相手に、毒婦と称された女性の純粋さを演じ、観客に強烈な印象を与えました。

その後、松田暎子名義で、東映京都作品やATG作品、日活ロマンポルノなど、数々の映画に出演しました。若松孝二監督の『聖母観音大菩薩』では、八百比丘尼を演じました。1982年には、フランス映画『Cinq et la peau』に出演し、女優業を引退しました。

2011年、脳腫瘍のため逝去しました。

主な出演作品

映画

野良猫ロック マシン・アニマル （1970年、日活）
ネオン警察 ジャックの刺青 （1970年、日活）
愛のコリーダ （1976年、大島渚プロ＝アルゴスフィルム） - 阿部定
大奥浮世風呂 （1977年、東映京都） - おこよ
聖母観音大菩薩 （1977年、若松プロ＝ATG） - 八百比丘尼
ドーベルマン刑事 （1977年、東映京都） - 紫小袖（ストリッパー役）
ピンクサロン 好色五人女 （1978年、にっかつ） - ミツ
総長の首 （1979年、東映京都） - 浮世（肺病病みの娼婦役）
Cinq et la peau (1982年) - Mari

テレビドラマ

新・木枯し紋次郎 第10話「鴉が三羽の身代金」（1977年、東京12チャンネル） - 菊乃

バラエティ

23時ショー （1971年、NETテレビ）

松田暎子は、その独特な存在感と、役柄への深い没入で、多くの観客を魅了しました。彼女の出演作品は、今もなお多くの人々に愛されています。

関連人物
大島渚
若松孝二
寺山修司
藤竜也
関本郁夫

外部リンク
Eiko Matsuda - IMDb（英語）
Eiko Matsuda - オールムービー（英語）
Eiko Matsuda - TCM Movie Database（英語）
松田暎子 - allcinema

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