林試の森公園

林試の森公園について

林試の森公園は、東京都目黒区下目黒と品川区小山台にまたがる都立公園です。この地は、かつて農商務省林野整理局樹木試験所として始まり、その後、林業試験場として長らく利用されていました。1978年に試験場が筑波研究学園都市へ移転した後、跡地が東京都に払い下げられ、1989年に公園として開園しました。

公園内には、試験場時代から残るケヤキ、クスノキ、プラタナス、ポプラ、スズカケノキなどの巨木が点在し、その雄大な姿は訪れる人々を魅了します。また、カイノキ、トチュウ、シナユリノキ、チンタオトゲナシニセアカシア、ベニカエデ、ヒマラヤゴヨウ、レバノンスギといった外国産の樹木や、アベマキ、ハナガガシ、ニオイドロ、シマサルスベリ、ヨコグラノキ、ナナミノキといった珍しい樹木も観察できます。それぞれの木には解説のプレートが設置されており、植物に関する知識を深めることができます。

園内で最も太い木は、幹周りが3.82mに達するケヤキで、最も高い木は、高さ35.5mのポプラです。また、アベマキの古木には、都区内では珍しいミズイロオナガシジミが生息しており、自然の豊かさを感じることができます。

公園の中央部には、かつて品川用水が流れていた谷地形が残っています。これは、羅漢寺川に通水していた当時の名残であり、その歴史を伝える水車が復元されています。園内には、大木の森のほか、広々とした芝生広場、デイキャンプ施設、夏には子供たちが水遊びを楽しめるじゃぶじゃぶ池、そして野球やサッカーの練習ができるグラウンド（要予約、試合利用不可）も整備されています。これらの施設は、訪れる人々に多様な楽しみ方を提供しています。

朝早くから、ジョギングやウォーキング、ラジオ体操など、健康づくりに励む人々で賑わい、地域住民の憩いの場として親しまれています。

アクセス

東急目黒線不動前駅または武蔵小山駅から徒歩でアクセスできます。また、渋谷駅、恵比寿駅、五反田駅からは東急バス渋72系統「林試の森入口」バス停が便利です。ただし、バス停から近い入口は「あかしあ門」であり、他の入口へは別のバス停が近い場合がありますので、注意が必要です。

拡張計画

公園の南側と西側に隣接する国家公務員住宅跡地と都営住宅跡地の一部を拡張する計画があり、今後さらに公園の面積が拡大される予定です。

関連項目

蚕糸の森公園（杉並区）：農林水産省蚕糸試験場跡地

外部リンク

林試の森（しながわ観光協会）
* 林試の森（東京都公園協会）

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