枝下駅

枝下駅について

枝下駅（しだれえき）は、愛知県豊田市にかつて存在した名古屋鉄道三河線の駅であり、今では廃駅となっています。駅の歴史や周辺の情報を見ていきましょう。

歴史の背景

枝下駅周辺では以前、木節粘土の採掘が行われていました。事業には三河鉄道の社長などが関与して設立された三星粘土が参加しており、ここで石炭、土管、三州瓦などの原料が採取されました。これらの素材は三河鉄道を通じて高浜港駅や刈谷駅付近の工場へと運搬されました。三星粘土は後に東芝に吸収され、現在は社名が変更されて「クアーズテック株式会社」となっています。

年表

• - 1927年（昭和2年）8月26日: 三河鉄道の猿投から当駅間が開通し、開業。
• - 1927年（昭和2年）9月17日: 当駅から三河広瀬間が開通し、中間駅として機能。
• - 1941年（昭和16年）6月1日: 三河鉄道が名古屋鉄道と合併。
• - 1967年（昭和42年）:

- 8月22日: 駅が無人化。
- 同年中に行き違い設備が撤去され、駅舎も解体される。

• - 1984年（昭和59年）1月1日: 貨物営業が廃止。
• - 1985年（昭和60年）3月14日: 電気運転が終了し、レールバス運行が開始。
• - 2004年（平成16年）4月1日: 猿投から西中金間の営業が廃止となり、廃駅となる。

駅構造

枝下駅はプラットホームが1面1線の無人駅として設計されていました。以前は1面2線の島式ホームと1線の貨物側線が設けられていましたが、現在は廃駅となったため、それに伴い設備が変化しました。しかし、現在でもホームやレールは撤去されずに残存しています。また、駅名標も復元され、「わくわく広場」という愛称が与えられています。

駅前には「とよたおいでんバス」の停留所が設置されており、この地域の交通の一部となっています。

利用状況

『名古屋鉄道百年史』によれば、1992年度の時点での1日平均乗降者数は183人で、名鉄全駅中322位、三河線内では34位でした。このように、枝下駅は当時の利用状況を反映した数字を示しています。さらに、愛知県の各種統計書によって、一日あたりの平均乗車人員及び乗降人員の推移が記録されています。

周辺情報

枝下駅周辺は愛知県道・岐阜県道11号の豊田明智線が通っており、交通の要所となっています。また、猿投グリーンロードの枝下ICも近くにあり、アクセスも良好です。名古屋鉄道三河線の隣接駅には三河広瀬駅、三河御船駅がありますが、残念ながらこの区間は現在廃止されています。

おわりに

かつて枝下駅は、多くの人々に利用された駅でしたが、時代の変化とともに廃駅となりました。今はその跡として、残されたホームや地域の歴史を伝える場所となっています。

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