柳原光愛

柳原光愛（やなぎわら みつなる）は、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した公卿、そして華族です。柳原家第21代当主であり、大正天皇の外祖父、また三笠宮崇仁親王妃百合子の高祖父としても知られています。

生涯

柳原光愛は、柳原隆光の子として生まれました。正二位、権大納言・議奏に任じられ、朝廷において重要な地位を占めました。安政5年（1858年）には、廷臣八十八卿列参事件に参加し、政治的な活動を始めます。

幕末期においては、公武合体派として活動しました。これは、朝廷と幕府が協力して国難を乗り越えようとする考え方で、柳原光愛はその実現に尽力しました。文久3年（1863年）には、橋本実梁と共に攘夷成就のために勅使として伊勢神宮に派遣され、朝廷の意思を伝える役割を果たしました。

また、山陵修補御用掛に任じられ、山陵の修復に貢献しました。この功績が認められ、修陵後の慶応元年5月2日（1865年5月26日）には、勅使として崇光天皇陵に派遣されています。

血縁

父：柳原隆光
母：則子（正親町三条公則の娘）
妻：吉田堅子（吉田良長の娘）
妻：長谷川歌野（上賀茂神社の社家・長谷川雪顕の娘）
男子：柳原光定 - 夭折
男子：柳原前光
男子：入江為福
女子：柳原愛子 - 明治天皇権典侍、大正天皇の生母
男子：日野資秀
女子：柳原俊子 - 冷泉為紀夫人
女子：柳原浜 - 堤雄長夫人

このように、柳原光愛は多くの子供をもうけ、その血筋は皇室や公家社会に広がっていきました。特に、娘の柳原愛子が明治天皇の権典侍となり、大正天皇を産んだことは、柳原家の歴史において重要な出来事と言えるでしょう。

参考文献

上田長生「<自由論題研究報告> 朝廷「権威」と在地社会 : 山城国の陵墓を事例に」『近世の天皇・朝廷研究』第1号、学習院大学人文科学研究所、2008年3月1日、127-144頁。

関連項目

公武合体
山陵
* 大正天皇

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