桂川駅 (福岡県)

JR九州 桂川駅：筑豊本線と篠栗線が交差する拠点駅

福岡県嘉穂郡桂川町に位置するJR九州の桂川駅は、筑豊本線と篠栗線の2路線が交わる重要な拠点駅です。歴史と現代の利便性が融合した、魅力的な駅について詳しく見ていきましょう。

歴史と変遷：長尾駅から桂川駅へ

桂川駅は、1901年、九州鉄道によって長尾駅として開業しました。当初は上穂波村長尾地区（現在の飯塚市）への設置が計画されていましたが、資金不足などの理由から現在の地へと変更されました。駅名も地元有力者の影響が指摘されています。

石炭産業が栄えた時代には、日鉄鉱業嘉穂鉱業所大分坑や麻生鉱業豆田炭鉱への専用線が駅より伸びていましたが、鉱山閉山とともに廃止されました。その専用線の一部は、現在の篠栗線の一部となっています。1940年には現在の駅名である「桂川駅」へと改称されました。

博多方面へのアクセスは、かつては原田駅での乗り換えを必要とする長旅でしたが、1968年の篠栗線延伸により、大幅に所要時間が短縮されました。さらに、上山田線を臼井駅まで延伸し、苅田港駅まで繋げる構想もありましたが、実現したのは上山田線の延伸のみでした。2001年には篠栗線と筑豊本線の電化が完了し、博多駅まで最短25分と、アクセスが飛躍的に向上しました。

2018年度からは、駅南北を結ぶ自由通路と新駅舎の建設工事が開始され、2021年3月に完成、供用を開始しました。バリアフリー化も進み、エレベーターが設置されるなど、利便性が大きく向上しています。

駅構造と設備：2面3線の地上駅

桂川駅は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の、計2面3線を有する地上駅です。駅舎は橋上駅として、単式ホーム（北側）上に設置されています。

福北ゆたか線（筑豊本線折尾方面・篠栗線）と原田線（筑豊本線原田方面）の列車が発着します。福北ゆたか線は電化されており、快速列車と普通列車が頻繁に運行されています。一方、原田線は非電化で、1日8～9往復の普通列車のみの運行です。

福北ゆたか線電化に伴い、2番ホーム（原田線）も嵩上げされましたが、そのため気動車のステップとの間に段差が生じる「逆段差」が発生し、乗降時の注意が必要となっています。

駅にはみどりの窓口、自動券売機、自動改札機が設置され、福北ゆたか線方面ではSUGOCAが利用可能です。また、新飯塚駅管理の直営駅で、同駅から職員が派遣されています。

利用状況と周辺環境：町外れに位置する駅

2021年度の1日平均乗車人員は約1400人で、JR九州の駅の中では中規模の駅に分類されます。

駅は桂川町の中心部から約2km離れた町外れに位置しています。自家用車でのアクセスが多いことから、朝晩の通勤時間帯は駅周辺が混雑します。駅前は小規模な商店や住宅が点在する静かな環境です。

駅周辺には、タクシー乗り場、バス停があり、桂川町中心部、飯塚市、嘉麻市方面へのバス路線が運行されています。西鉄バス、飯塚市コミュニティバス、嘉麻市バス、桂川町福祉バスなどが利用可能です。

アクセスと周辺情報

最寄りのバス停: 西鉄バス、飯塚市コミュニティバス、嘉麻市バス、桂川町福祉バスなど多数
主な周辺施設: 王塚古墳、豆田公民館、豆田団地、長尾東団地など
国道: 国道200号
県道: 福岡県道427号桂川停車場線、福岡県道444号豆田稲築線

まとめ：進化を続ける桂川駅

桂川駅は、歴史と現代の利便性が調和した駅です。アクセス向上のための駅舎改築やバリアフリー化、そして交通網の整備により、地域住民にとってなくてはならない存在となっています。今後も、地域社会の発展と共に、更なる進化を遂げていくでしょう。

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