桜ケ丘 (鹿児島市)

鹿児島市桜ケ丘について

鹿児島市桜ケ丘は、市西部の丘陵地帯、上ノ原台地に位置する住宅地です。1丁目から8丁目までで構成され、一部地域では住居表示が実施されています。

地理

桜ケ丘は、脇田川中流域の上ノ原台地上に広がっています。北に田上町、南に魚見町、小原町、西に中山、東に宇宿、向陽と隣接しており、鹿児島市の西部に位置しています。町域の南端部には鹿児島大学病院が位置し、鹿児島大学の医学部と歯学部が設置されています。また、中央部には県営・市営住宅が多く、その周辺には分譲住宅地が広がっています。

教育施設

教育施設としては、中央部に鹿児島市立桜丘中学校と鹿児島市立桜丘西小学校が隣接して立地しています。南部には鹿児島市立桜丘東小学校があります。かつては鹿児島県立桜丘養護学校も設置されていましたが、2023年3月に閉校しました。付近には鹿児島県児童相談所も設置されています。

行政区域

桜ケ丘は、1丁目から6丁目までが鹿児島市役所谷山支所の管轄、7丁目と8丁目が鹿児島市役所本庁の管轄となっています。これは、1967年まで1丁目から6丁目までが谷山市、7丁目と8丁目の一部が鹿児島市だったという歴史的経緯によります。また、衆議院小選挙区も管轄によって異なり、谷山支所管轄区域は鹿児島県第2区、本庁管轄区域は鹿児島県第1区に属します。

歴史

1960年代以前、上ノ原台地は畑作地帯であり、現在の桜ケ丘の区域は宇宿町、田上町、中山町、山田町、上福元町にまたがっていました。1889年の町村制施行時には、宇宿町は中郡宇村、田上町は西武田村、中山町、山田町、上福元町は谷山村の大字でした。その後、宇宿町と田上町は鹿児島市に編入され、残りの地域は谷山市となりました。

1960年代になると、農業人口の流出と鹿児島市の住宅不足を背景に、上ノ原台地の開発機運が高まりました。しかし、シラス台地の複雑な地形から巨額の造成費用が見込まれ、鹿児島市や谷山市、民間開発業者との間で交渉が難航しました。1970年に農地法が改正され、農業協同組合が地域開発を行えるようになり、全[[国農業協同組合連合会]]が開発計画を受託、1974年8月に「中山地区土地区画整理組合」が発足しました。同年10月に着工、1978年に桜ケ丘団地の造成が完了しました。また、同時期には鹿児島大学医学部と鹿児島大学病院が山下町から現在の桜ケ丘8丁目に移転しました。

1978年10月24日に換地処分が終了し、中山町、山田町、宇宿町、田上町の一部から桜ケ丘1丁目から7丁目が設置されました。1990年11月5日には、宇宿町と上福元町の一部から桜ケ丘8丁目が設置されました。その後、1996年と2011年に宇宿町の一部がそれぞれ6丁目、7丁目に編入されています。

町域の変遷

桜ケ丘の町域は、造成と区画整理により段階的に形成されました。当初は畑作地帯だった場所が、住宅地、文教地区として発展を遂げました。

人口

2020年4月1日現在、桜ケ丘の人口は13,187人、世帯数は5,999世帯です。1995年以降の人口推移を見ると、宅地開発とともに人口が増加してきたことがわかります。

施設

公共施設

鹿児島大学病院
中央児童相談所
鹿児島県こども総合療育センター
鹿児島県警察鹿児島南警察署桜ケ丘団地交番
桜ケ丘福祉館
桜ケ丘中央公園

教育施設

鹿児島大学医学部・歯学部・医歯学総合研究科
鹿児島市立桜丘中学校
鹿児島市立桜丘西小学校
鹿児島市立桜丘東小学校
鹿児島さくら幼稚園
桜ケ丘中央幼稚園
若葉幼稚園

郵便局

鹿児島桜ヶ丘郵便局
鹿児島大学医学部内簡易郵便局

学区

桜ケ丘に居住する児童・生徒が通学する市立小・中学校の学区は、各学校区によって定められています。

交通

桜ケ丘には鉄道は通っていませんが、最寄りの駅として指宿枕崎線宇宿駅があります。バスは、鹿児島交通などの路線が運行しており、大学病院前バス停などが利用されています。

まとめ

桜ケ丘は、鹿児島市西部の丘陵地帯に位置し、住宅地としての機能に加え、鹿児島大学病院をはじめとする教育・医療機関が集まる文教地区としての側面を持っています。計画的な宅地開発により、住みやすい環境が整備されています。

参考資料

鹿児島県『鹿児島県史 第六巻 上巻』
南日本新聞『鹿児島市史Ⅳ』
南日本新聞『鹿児島市史Ⅴ』
千葉昭彦「鹿児島都市圏における大規模宅地開発の展開過程」
「角川日本地名大辞典 ４６ 鹿児島県」
* 野村真子、浦牛原健、西田智裕「373ワイド 桜ヶ丘新聞」

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