梶原 (鎌倉市)

鎌倉市梶原：歴史と現代が織りなす街

梶原は、神奈川県鎌倉市深沢地域に位置する大字であり、現在は梶原一丁目から五丁目と大字梶原として区分されています。湘南モノレール江の島線の湘南深沢駅を挟んだ東西に広がるこの地は、歴史と現代が交錯する魅力的なエリアです。

歴史

梶原の歴史は古く、平安時代中期に編纂された『倭名類聚抄』には、鎌倉郡内の七郷の一つ「梶原郷」としてその名が記されています。この梶原郷は、現在の梶原よりも広い範囲、ほぼ深沢地域を指していたと考えられています。

『尊卑分脈』によれば、鎌倉景通がこの地に住み梶原氏を称したとされ、その嫡子である景久もまたこの地を拠点としたと伝えられています。そのため、梶原は梶原氏発祥の地とされています。深沢小学校の裏庭には、景通の玄孫である梶原景時の墓と伝えられるやぐらが現存しています。ただし、『新編鎌倉志』には、鎌倉景正が居住していた場所に、同族の梶原氏が移り住んだという記録も残されています。

戦国時代には後北条氏の支配下となり、松山衆の太田豊後守の知行地となりました。『小田原衆所領役帳』には、その石高が116貫22文と記されています。また、永禄年間には州崎郷に、そして『新編相模国風土記稿』には小松郷に属していたとされています。

江戸時代の寛永10年（1633年）からは天領となり、明治時代を経て、昭和23年（1948年）に鎌倉市の大字となりました。1960年代には、野村グループによる梶原山住宅地の開発や、野村総合研究所研究センターの設立など、大規模な開発が進められました。昭和58年（1983年）2月7日には住居表示が実施され、梶原一丁目から五丁目が誕生しました。

地理

梶原は、鎌倉市の深沢地域に位置し、湘南モノレールによって東西に分断されています。地域内には住宅地が広がるほか、史跡や公園、研究施設などが点在しています。

地価

住宅地の地価は、2023年（令和5年）1月1日の公示地価によれば、梶原2-5-4の地点で13万8000円/m2となっています。

交通

梶原には、湘南モノレール江の島線の湘南深沢駅があります。この駅が、地域住民の足として重要な役割を果たしています。

主な施設

寺社・旧跡
伝梶原景時墓（深沢小学校裏庭）
等覚寺
日野俊基墓（葛原岡神社に隣接、源氏山公園内）
葛原岡神社
源氏山公園（北側。南側は扇ガ谷に属する）
その他
中外製薬 鎌倉研究所跡地
鎌倉市立深沢小学校
鎌倉市立深沢中学校
鎌倉梶原郵便局
野村総合研究所研究センター跡地
東日本旅客鉄道大船工場跡地（寺分・上町屋にまたがる）
湘南モノレール 深沢車庫

郵便

梶原の郵便番号は247-0063で、集配局は大船郵便局です。

まとめ

梶原は、歴史的な背景を持ちながらも、現代的な住宅地や研究施設が共存する魅力的なエリアです。湘南モノレールが地域を繋ぎ、住民の生活を支えています。史跡や公園も多く、自然と歴史を感じることができる街です。

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