横山正彦

横山正彦

横山正彦（よこやま まさひこ、1917年4月20日 - 1986年3月8日）は、日本の著名な経済学者であり、東京大学の名誉[[教授]]でした。旧姓は伊藤。彼の専門はマルクス経済学であり、その研究と教育活動は、日本の経済学界に大きな影響を与えました。

生い立ちと学歴

横山正彦は、長野県上伊那郡高遠町（現在の伊那市）で生まれました。旧制伊那中学校（現在の長野県伊那北高等学校）を経て、松本高等学校文科乙類に進学。その後、1941年に東京帝国大学経済学部を卒業しました。大学では、マルクス経済学の権威である大河内一男に師事し、経済学の基礎を築きました。

研究活動

大学卒業後、横山は社団法人銀行調査会事務局調査課や全国金融調査会調査部調査課に勤務。その後、1946年に東京大学経済学部の助[[教授]]に就任し、1955年には教授に昇進しました。1961年には、「重農主義分析」の研究で経済学博士号を取得。1978年に東京大学を定年退官し、名誉[[教授]]となりました。1982年には駒澤大学の教授に就任し、後進の育成にも尽力しました。

業績

横山正彦は、マルクス経済学の研究者として、多くの著書や論文を発表しました。代表的な著書には、『経済学の基盤』（1955年）、『重農主義分析』（1958年）、『経済学と根本理念 マルクス経済学と私』（1967年）などがあります。また、『経済学史』（1955年）や『資本論研究入門』（1958年）など、共著や編著も多数あります。さらに、マルクスの『賃金,価格,利潤』などの翻訳も手掛け、海外の経済学の知見を日本に紹介しました。

社会活動

横山は、研究活動だけでなく、社会活動にも積極的に参加しました。特に、日本科学者会議の設立に尽力し、科学者の社会的な役割を重視しました。

人物

横山正彦は、その温厚な人柄と深い学識で、多くの学生や研究者から尊敬を集めました。マルクス経済学の研究を通じて、社会の構造や経済の動きを深く理解しようとする姿勢は、後進の研究者にとって大きな模範となりました。

晩年

横山正彦は、1986年3月8日に逝去しました。彼の業績は、経済学界に深く刻まれ、その影響は今日まで続いています。

主な著書

『経済学の基盤』東京大学出版会、1955
『重農主義分析』岩波書店、1958
『経済学と根本理念 マルクス経済学と私』学文社、1967

共編著

『経済学史』舞出長五郎共著、弘文堂、1955
『資本論研究入門』長谷部文雄共編、青木書店、1958
『マルクス経済学論集』編 河出書房新社、1960
『経済学概論』編、有斐閣双書、1968
『マルクス主義経済学の擁護 宇野弘蔵氏の学説の検討』見田石介、林直道共編著、新日本出版社、1971
『マルクス経済学を学ぶ』金子ハルオ共編、有斐閣選書、1975

主な翻訳

ドイツ対外政策研究所編『現代英吉利経済の分析』大河内一男共訳、国際書房、1943
ジョン・イートン『経済学 マルクス経済学教程 上巻』新評論社、1953
ジョン・イートン『経済学入門 マルクス経済学教程』新評論社、1954
マンデス・フランス、ガブリエル・アルダン『経済学と経済政策』森有正、成瀬治共訳、日本経済新聞社、1956
マルクス『賃金,価格,利潤』大月書店 国民文庫、1965

記念論文集

『経済学における理論・歴史・政策 横山正彦先生還暦記念』金子ハルオほか編、有斐閣、1978

参考資料

古庄正,「横山正彦教授の追悼号発刊に寄せて」『駒沢大学経済学論集』 18巻 4号 p1-3,1-364,肖像巻頭1枚, 1987-03
* 『アルペン颪 旧制高等学校物語 松本高校編』（財界評論新社 1967年）

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