横浜市立みなとみらい本町小学校

横浜市立みなとみらい本町小学校は、神奈川県横浜市西区高島に位置する公立小学校です。この学校は、横浜みなとみらい21地区における人口増加に対応するため、横浜市立本町小学校から分離する形で、2018年4月に開校しました。当初は2028年3月末までの10年間という暫定的な設置期間が定められていましたが、児童数の増加を受けて、その期間の延長が検討されています。

沿革

本校設立の背景には、本町小学校の教室不足問題がありました。みなとみらい地区および北仲通地区での高層マンション建設により、児童数が急増することが見込まれたためです。この問題に対処するため、みなとみらい線新高島駅近くの市有地約9,000平方メートルに、2018年4月から10年間限定で、本町小学校の第二方面校（仮称）が設置されることになりました。新設校の名称は、本町小学校の児童による投票の結果、「横浜市立みなとみらい本町小学校」に決定しました。

2018年4月1日、みなとみらい本町小学校の開校式典が盛大に開催され、西区では62年ぶりの新設小学校として注目されました。開校当初は、1年生から6年生までの各2クラスと、個別支援学級を含む合計14クラスで、児童数は297名でした。校章は、本町小学校のものをベースに、エメラルドグリーンの波のデザインが加えられています。

開校から数年後、横浜市教育委員会は、2028年4月以降の同校の存続について検討を重ねました。当初は業務集積地として開発された土地であることから、存続は難しいとされていました。しかし、2022年に将来の学童数を算出した結果、閉校予定の2028年度には児童数が開校時の約2倍に増加することが判明しました。このため、本町小学校だけでは全ての児童を収容することが難しいという懸念から、みなとみらい本町小学校の利用期間を延長する方向で調整が進められています。なお、本町小学校は、新設校が開校した後も学校名を変えずに存続しています。

校舎

校舎の設計は、プロポーザルによって株式会社みかんぐみの案が採用されました。鉄骨構造の4階建てで、南側に普通教室、中庭を挟んで北側に家庭科室などの特別教室が配置されています。また、中間に図書室や多目的スペースが設けられています。体育館とプールは騒音対策として、西側の国道沿いに設置されました。校舎内には木質系のインテリアが取り入れられ、教室と廊下は可動式のパーティションで仕切られているのが特徴です。この校舎は10年後の解体を考慮して、リサイクル可能な建築材料が主に使われています。

校舎の立地

校舎は、みなとみらい地区の57街区の一部に位置しており、かつてはキヤノン・キャッツ・シアターとして暫定利用されていた土地です。西側は国道1号と首都高速横羽線の高架橋に面し、南側はすずかけ通りに接しています。北側には横濱ゲートタワー（いすゞ自動車本社が入居）があり、北東・東側には京急グループ本社や資生堂グローバルイノベーションセンター (S/PARK) が、南東側にはみなとみらい学園横浜歯科医療専門学校やLG YOKOHAMA INNOVATION CENTERが隣接しています。

通学区域

通学区域は、西区のみなとみらい一〜六丁目と高島一丁目、そして中区の一部（海岸通5丁目の一部、北仲通5・6丁目、新港一・二丁目）です。ただし、海岸通5丁目の一部にあるUR賃貸住宅「シャレール海岸通」は、新設校への通学距離が長いため、従来通り本町小学校の学区となっています。

卒業後の進学先は、横浜市立横浜吉田中学校です。

この学校は、地域社会の変遷と成長を反映した、特別な小学校と言えるでしょう。

脚注

横浜市立みなとみらい本町小学校

関連項目

神奈川県小学校一覧

外部リンク

* 横浜市立みなとみらい本町小学校（公式サイト）

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