橘入居

橘入居について

橘入居（たちばな の いりい）は、奈良時代から平安時代初期にかけて重要な役割を果たした貴族です。彼は参議・橘奈良麻呂の息子であり、官位は従四位下及び右中弁として知られています。その生涯は、彼の政治的な活動や経歴を通じて日本の歴史に刻まれています。

経歴

橘入居は、延暦2年（783年）に従五位下に叙任され、近江介に任じられました。延暦4年（785年）には中衛少将を兼任し、さらに延暦7年（788年）には地方官の遠江守に転任しました。これらの任務を通じて、彼は地方行政にも関与していました。

その後、彼は従五位上および左兵衛佐に昇進し、延暦14年（795年）には近江と若狭の両国の駅路を調査するために派遣されました。延暦15年（796年）には右中弁として弁官の役割を担い、延暦16年（797年）には大納言や神王とともに『刪定令格』の編集に参加しました。これらの活動は、彼が高い能力を持つ官僚であったことを示しています。

その後も、播磨守や左京大夫の役職を兼任し、延暦18年（799年）4月以降に従四位下に昇進しました。しかし、延暦19年（800年）には不運にも2月10日に死去してしまいます。彼の最終官位は右中弁・従四位下でした。

人物像

橘入居は、常に適切な内容で上書を提出し、政務においても有益な意見が多かったとされています。彼の意見はしばしば採用され、右中弁としての地位へと抜擢されました。彼が政務で発揮した能力は、当時の政治情勢にも影響を与えました。

官歴

橘入居の官歴は多岐にわたり、以下のような流れがあります。

• - 正六位上
• - 延暦2年（783年）1月20日：従五位下、同年5月15日：近江介
• - 延暦4年（785年）10月12日：中衛少将、近江介として任じられる
• - 延暦7年（788年）6月26日：遠江守
• - 延暦14年（795年）：左兵衛佐に任じられる
• - 延暦15年（796年）：左少弁兼右中弁に任じられる
• - 延暦16年（797年）：播磨守を兼任
• - 延暦18年（799年）4月：左京大夫を徐々に兼任
• - 延暦19年（800年）2月3日：従四位下に任じられ、2月10日に死去

家族

橘入居の父は橘奈良麻呂で、母については藤原宇合の娘ではないかと考えられています。彼の子供たちには、長男の橘永継、四男の橘永名、他に橘逸勢、橘御井子（桓武天皇の女御）、そして橘田村子（桓武天皇後宮、後に藤原良縄の妻）などがいます。

結論

橘入居はその時代において重要な貴族として、政治や行政に多大な貢献をしました。その卓越した能力と経験は、今日に至るまで評価されています。

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