正木 (名古屋市)

愛知県名古屋市中区正木について

正木（まさき）は、名古屋市中区の南西端に位置する地域で、正木一丁目から正木四丁目および正木町で構成されています。住居表示が実施されており、周辺地域との結びつきも深く、名古屋市中心部の一部を形成しています。

地理

正木は、東に古渡町、金山一丁目、金山町、西は中川区、南は熱田区、北は松原三丁目に隣接しています。この地理的な位置は、古くから交通の要所であったことを示唆しています。

歴史

江戸時代には、正木は愛知郡古渡村の一部でした。この地域周辺では、弥生時代から平安時代にかけての古代遺跡が多数発見されており、郡衙、新溝駅家、願興寺（定額寺）といった重要な施設が建てられていたと考えられています。これらの遺跡は、この地が古代から重要な場所であったことを物語っています。

町名の由来

町名の由来は、享保年間に成立した『俳諧古渡集』に記されています。それによると、景清屋敷に生い茂っていた藪を崩して町ができたことから「正木町」と呼ばれるようになったとされています。また、古くは「手のひら」とも呼ばれていたそうです。

行政区画の変遷

正木の行政区画は、時代とともに変化してきました。

1878年（明治11年）12月20日：古渡町の一部から名古屋区正木町として成立。
1889年（明治22年）10月1日：名古屋市の成立に伴い、名古屋市正木町となる。
1908年（明治41年）4月1日：中区の成立に伴い、中区正木町となる。
1939年（昭和14年）12月15日：1〜5丁目が設定される。
1977年（昭和52年）5月8日：蛭子町、葛町の全域、下茶屋町、下堀川町、古渡町、正木町の一部により正木一丁目が成立。古渡町、正木町の一部により正木二丁目、正木三丁目が成立。
1980年（昭和55年）7月13日：古渡町および正木町の一部により正木四丁目が成立。正木町は一部が新尾頭一丁目に編入され、大部分が消滅。

これらの変遷は、名古屋市の都市化の過程を示すものでもあります。

人口と世帯数

2019年（平成31年）2月1日現在の世帯数と人口は以下の通りです。

（具体的な数値は省略）

学区

正木地域内の小中学校は以下の通りです。

名古屋市立正木小学校
名古屋市立伊勢山中学校

公立高校の学区については、名古屋市の規定に準じます。

施設

正木地域内には、以下の施設があります。

正木一丁目

名古屋市立正木小学校
山王稲荷

正木二丁目

正木公園
闇之森八幡社

正木三丁目

正木郵便局
名古屋市立伊勢山中学校
金山プラザホテル
金山公園
東海労働金庫金山店
日蓮宗妙住寺
ナゴヤスポーツガーデン（かつて存在したレジャー施設。ボウリング場やアーチェリー場、レーシングカーなどを備えていた。1964年開業）

正木四丁目

浄土宗願興寺
臨済宗妙心寺派泰雲寺

交通

正木地域には、以下の主要道路が通っています。

伏見通（国道19号）
山王通（名古屋市道山王線）
佐屋街道（愛知県道115号津島七宝名古屋線）

これらの道路は、地域内外へのアクセスを容易にしています。

その他

郵便番号：460-0024（集配局：名古屋中郵便局）

参考文献

福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年。
商工信用センター 編『ボウリング場 '72年の開設適地と経営の実態 愛知県版』商工信用センター、1972年。
名古屋郷土文化会 編『郷土文化』 第47巻第2号、名古屋郷土文化会、1992年。

関連項目

* 名古屋市の地名

正木は、古代からの歴史を持つ地域でありながら、現代的な施設も共存する魅力的な場所です。この地域を訪れることで、歴史と現代の融合を感じることができるでしょう。

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