正親町三条公積

正親町三条公積（おおぎまちさんじょう きんつむ）は、江戸時代中期に活躍した公卿です。彼は正親町三条家の23代目当主として、朝廷内において重要な役割を果たしました。

経歴

享保10年（1725年）に叙爵し、公積は朝廷でのキャリアをスタートさせました。その後、侍従、左近衛少将、春宮権亮、左近衛中将といった要職を歴任し、着実に昇進を重ねます。寛保3年（1743年）には参議に任じられ、ついに公卿の仲間入りを果たしました。延享2年（1745年）に参議を辞任した後は、権中納言、踏歌節会外弁、大宰権帥などの要職を経て、宝暦4年（1754年）には権大納言にまで昇りつめました。

しかし、順風満帆に見えた公積のキャリアは、宝暦8年（1758年）に起きた「宝暦事件」によって暗転します。この事件に連座したことで、公積は蟄居を余儀なくされ、朝廷内での地位を失ってしまいました。当時、桃園天皇は公積を側近として重用していましたが、幕府の圧力により、天皇も公積を官職から外さざるを得ませんでした。さらに宝暦10年（1760年）には出家させられ、薨去するまで朝廷とは完全に切り離された生活を送ることになりました。

しかし、徳川幕府が崩壊し明治時代を迎えると、公積の名誉は回復されます。他の宝暦事件連座者たちと同様に、公積も晴れて名誉を回復し、明治天皇からは勤王の功績を認められ、従一位が追贈されました。明治天皇は、公積の来孫にあたります。

系譜

父：正親町三条実彦
母：不詳
妻：三条西公福の娘
男子：正親町三条実同（1748年 - 1785年）
男子：花園実章（1767年 - 1810年）
女子：正親町三条周子（皇后欣子内親王付き女房）

関連項目

* 正親町三条家

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