段季妃

段季妃（だん きひ、生没年不詳）は、五胡十六国時代の南燕の献武帝慕容徳（ぼよう とく）の皇后です。彼女は後燕の成昭皇后（段氏）の姪であり、段元妃（慕容垂の妃）の妹、恵愍帝慕容宝（けいびんてい ぼようほう）の従妹にあたります。

生涯

段季妃の父は右光禄大夫（ゆうこうろくたいふ）の段儀（だん ぎ）でした。彼女は幼い頃から美しく、聡明であったと伝えられています。姉の段元妃が「凡人の妻にはならない」と語った際、季妃もまた「私も庸人の妻にはならない」と応じたという逸話が残っています。

384年、20代の頃、49歳の慕容徳に嫁ぎ、その寵愛を受けました。398年に慕容徳が燕王を自称して南燕を建国すると、季妃は王后に立てられました。400年に慕容徳が皇帝を称すると、彼女は皇后となります。慕容徳には娘しか生まれず、男子がいなかったため、やむなく甥の慕容超（ぼよう ちょう）を皇太子としました。

建平6年（405年）に慕容徳が崩御すると、慕容超が帝位を継ぎ、季妃は皇太后となりました。しかし、慕容超は讒言（ざんげん）を信じて功臣を次々と粛清し、享楽にふけって民を苦しめました。北地王（ほくちおう）慕容鍾（ぼよう しょう）は、慕容法（ぼよう ほう）や段宏（だん こう）らと共に季妃を説得し、慕容超の廃位を画策します。しかし、この計画は失敗に終わり、季妃は皇太后の称号を剥奪されてしまいました。

女子

少なくとも1人の女子がいたことが記録されています。

伝記資料

段季妃に関する記述は、以下の歴史書に見られます。

『晋書』（載記）
『十六国春秋』
* 『資治通鑑』

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