毛利就久

毛利就久

毛利就久（もうり なりひさ）は、寛文12年（1672年）に生まれ、寛保3年9月13日（1743年10月29日）に没した、江戸時代中期の長州藩士です。長州藩一門家老である厚狭毛利家の5代当主を務めました。

生涯

寛文12年（1672年）、右田毛利家の分家である毛利雅信の次男として誕生しました。幼名は虎槌。元服後、藩主である毛利吉就から偏諱を授かり、就久と名乗るようになりました。通称は大蔵と称しました。

天和2年（1682年）、父の叔母が嫁いだ先である厚狭毛利家当主、毛利元勝の養子となります。翌天和3年（1683年）に養父の隠居により家督を相続し、厚狭毛利家の当主となりました。

貞享4年（1687年）には、藩より干潟200町歩を拝領し、そのうち12町7段歩を干拓する事業（中野開作）を行いました。この干拓事業は、藩の財政に貢献するものとなりました。

正徳6年（1716年）に発生した万役山事件により、支藩である徳山藩が改易されるという事態が発生します。これを受け、藩命により兵200人を率いて徳山へ赴き、徳山藩の屋敷の接収にあたりました。この任務を滞りなく遂行し、藩からの信頼をさらに厚くしました。

寛保3年（1743年）9月13日に死去。享年72歳でした。家督は嫡男である毛利元連が相続しました。

毛利就久は、厚狭毛利家の当主として、藩政に大きく貢献しました。特に、干拓事業や徳山藩改易後の屋敷接収といった事績は、彼の能力を示すものとして特筆されます。

人物

思慮深く、冷静な判断力を持っていたと伝えられています。
藩主からの信頼も厚く、重要な任務を任されることが多かったようです。
家臣や領民からの信頼も厚く、領地経営にも手腕を発揮しました。

参考文献

山陽町史

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