毛利元連

毛利元連：長州藩を支えた家老の生涯

毛利元連（もうり もとつら）は、元禄12年（1699年）に生まれ、安永3年（1774年）に没した、長州藩一門家老である厚狭毛利家の6代当主です。父は毛利就久。正室は徳山藩主・毛利元次の娘である幸。子がおらず、娘・千代菊の夫である毛利就盈を婿養子としました。通称は七郎兵衛、伯耆。

生涯

元連は、一門家老・毛利就久の三男として生まれました。元服時に、5代藩主・毛利吉元の偏諱を受け、「元連」と名乗ります。家督を相続したのは寛保3年（1743年）と比較的遅く、それ以後は国元加判役（家老）として、7代藩主・毛利重就に仕えました。

藩主後継問題

宝暦元年（1751年）、毛利家では重就の後継問題が浮上します。重就は実子に家督を継がせたいと考えていましたが、一門家老たちは、3代藩主・毛利綱広の外孫にあたる有馬純峯（後の毛利重広）を、6代藩主・毛利宗広の娘婿として迎えたいと考えており、対立が生じました。宝暦2年（1752年）、最終的には先代・宗広の遺言に従い、重広が婿養子として迎えられることとなります。

その後

宝暦10年（1760年）、重広が急死すると、その死には毒殺の噂も流れました。重就が実子の岩之允（後の毛利治親）を嫡子に定めると、元連はこれに反対し、処罰を受け、隠居を余儀なくされます。家督は婿養子として迎えていた毛利就盈に譲りました。

安永3年（1774年）9月29日、元連は76歳でこの世を去りました。

毛利元連は、長州藩の政治において重要な役割を果たした人物であり、藩主後継問題という難題に直面しながらも、藩のために尽力しました。彼の生涯は、当時の長州藩の政治情勢を理解する上で、重要な手がかりとなります。

参考文献
石川卓美著「防長歴史用語辞典」
小川國治著 「毛利重就」

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