民主統合連合

民主統合連合（BDI/ДУИ）とは

民主統合連合（アルバニア語: Bashkimi Demokratik për Integrim; BDI、マケドニア語: Демократска унија за интеграција; ДУИ / Demokratska unija za integracija; DUI）は、北マケドニア共和国における主要なアルバニア人政党であり、国内でも有数の規模を誇る政党です。

歴史

その起源は、2001年に発生したマケドニア紛争に遡ります。紛争終結後、アルバニア人の反乱組織であった民族解放軍（NLA）が解体され、その流れを汲む形で民主統合連合が結成されました。初代党首には、NLAの指導者であったアリ・アフメティが就任。NLAの司令部が、そのまま政党の指導部へと移行する形となりました。

もっとも、党にはNLA出身者だけでなく、紛争後に新たに加わったアルバニア系の知識人も多く存在します。政党としての正式な設立は、2002年6月です。

政治参加

2002年9月の議会選挙では、アルバニア人票の約70%を獲得し、120議席中16議席を獲得。その後、2002年から2006年まで、マケドニア社会民主同盟などとの連立政権に参加しました。

2006年の議会選挙では、民主繁栄党などと連合を組み、18議席を獲得（うち民主統合連合は14議席）。アルバニア人政党としては最大の議席数を確保したものの、連立与党であった社会民主同盟が敗北したため、下野することとなりました。政権は内部マケドニア革命組織・マケドニア国家統一民主党が担当し、アルバニア人民主党と連立を組みました。民主統合連合はこれに反発し、抗議運動を展開しましたが、政権入りは実現しませんでした。

2008年、コソボの独立を巡る対立からアルバニア人民主党が連立を離脱。解散総選挙が行われました。同年の選挙では、民主統合連合はアルバニア系政党として最多の18議席を獲得。内部マケドニア革命組織は、連立相手をアルバニア人民主党から民主統合連合へと変更し、再び与党入りを果たしました。

民主統合連合は、マケドニア政府に対し、コソボの独立を承認するよう働きかけました。その結果、2008年10月には、主要4政党がコソボの独立承認で合意。マケドニア共和国は、同年10月9日にコソボを国家として承認しました。

党章を巡る議論

民主統合連合の党章は、アルバニア語の頭文字「BDI」の上に7つの星が描かれたものです。この星の解釈を巡り、議論が起こっています。

一部では、この7つの星が「大アルバニア主義」を表していると指摘されています。具体的には、以下の地域に居住するアルバニア人を象徴しているというものです。

1. アルバニア共和国
2. コソボ
3. 北マケドニア共和国の西部・北西部
4. モンテネグロ南部
5. セルビア南部のプレシェヴォ渓谷
6. ギリシャ北西部のチャメリア地域

そして、7つ目の星は、これら地域が統一された「大アルバニア」を表しているという解釈です。

もっとも、民主統合連合の指導部は、公式にこの解釈を否定しています。党の公式見解としては、7つの星は北マケドニア共和国の欧州連合（EU）加盟への願いを象徴していると説明されています。

外部リンク

* BDI - Bashkimi Demokratik per Integrim

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