沖縄自由民主党

沖縄自由民主党の歴史

沖縄自由民主党（おきなわじゆうみんしゅとう）は、アメリカ施政権下における沖縄の保守政党です。この党は、日本本土での自由民主党に相当する位置付けとなっており、その形成過程には多くの歴史的背景があります。

琉球民主党の結成

沖縄自由民主党の前身は、1952年8月に成立した琉球民主党です。この政党は、沖縄社会大衆党を離党した比嘉秀平派を中心に無所属議員や他の保守派をまとめて設立されました。琉球民主党は、親米の協調路線を採っており、比嘉秀平が行政主席だった時、野党の沖縄社会大衆党や沖縄人民党に対抗していました。

しかし、1956年に比嘉秀平が急死したことで、党内は混乱をきたします。柳間重剛主席への対応を巡る「当間派」と「松岡派」の対立が激化し、党は分裂の恐れがありました。一時的に総裁を置かず、集団指導体制でやり過ごす形をとりましたが、1958年の第4回立法院選挙では議席を大きく減らすという大敗を喫しました。

沖縄自由民主党の誕生

その後、次期行政主席選出を巡る動きが強まる中で、1959年に「沖縄自由民主党」が設立されます。この新たな政党は、当間派、松岡派、そして保守系の無所属議員が結集し、総裁は次期行政主席を推すことになりました。沖縄自由民主党は、大田政作を行政主席に推薦し、他の候補者と共にその後の選挙にも臨みました。

第5回立法院議員総選挙で、沖縄自由民主党は22議席を獲得し、大勝を収めました。しかし、キャラウェイ高等弁務官の就任を受けて、党内に緊張が走り、反主流派の西銘順治らが大田主席の対米依存と強権的な方針に反発しました。結局、1964年には党内の分裂が決定的となりました。

民主党の設立と変遷

1964年に新たに松岡政保が行政主席に就任すると、保守勢力の再結集が呼びかけられました。混乱の中で党名を「民主党」へと変更し、党員主体の組織としての改革が進められました。これにより、定期的な機関紙の発行や理論武装のための勉強会などが始まりました。

再び沖縄自由民主党へ

民主党の活動は順調に進み、1967年には「沖縄自由民主党」へと再度名称を改めました。この時期、本土の自由民主党との関係も強化され、1970年には自民党沖縄県支部連合会として本土の自民党に合流する運びとなります。このように、沖縄自由民主党の歴史は、沖縄の保守政治の流れを理解するための重要な資料となっています。

年表から見る党の動き

• - 1952年3月2日: 第1回立法院議員総選挙で19名当選。
• - 1952年8月31日: 「琉球民主党」結成。
• - 1959年10月5日: 「沖縄自由民主党」結成。
• - 1964年12月26日: 「民主党」結成。
• - 1967年12月9日: 「沖縄自由民主党」への名称変更。
• - 1970年3月8日: 自由民主党沖縄県支部連合会に合流。

沖縄自由民主党は、沖縄の政治における重要な存在であり、その歴史は沖縄の民主主義における試行錯誤の証とも言えるでしょう。

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