津軽中里駅

津軽中里駅：本州最北端の終着駅

津軽中里駅は、青森県北津軽郡中泊町にある津軽鉄道線の終着駅です。この駅は、公営鉄道や第三セクターを除いた狭義の私鉄としては、日本最北端に位置しています。駅周辺には中泊町役場や小中学校、郵便局などがあり、地域住民の生活を支える拠点となっています。

歴史

津軽中里駅は1930年（昭和5年）11月13日に開業しました。開業以来、地域の足として親しまれてきましたが、2005年（平成17年）には金木 - 津軽中里間のスタフ閉塞化に伴い、夜間列車滞泊が廃止され、委託駅となりました。2007年には橋の老朽化による補修工事のため、一時的に大沢内駅までの運行となり、当駅までの区間はバス代行となりました。

2012年4月には、岡山県の旧片上鉄道吉ヶ原駅の猫駅長「コトラ」が統括駅長として訪れ、話題となりました。2017年5月には、「津軽鉄道サポーターズクラブ」によって転車台が復活し、記念式典が開催されました。

駅構造

駅は1面1線の単式ホームを有し、機回し線が1線あります。かつては社員配置駅でしたが、夜間滞泊廃止と同時に委託化されました。駅舎には出札窓口があり、入場券や自社線内の硬券による普通乗車券、定期券が購入可能です（営業時間は10時から19時）。

かつて駅舎には「スーパーストア」（旧・生協中里店）が併設されていましたが、2008年5月に閉店しました。その後、2012年4月には物産販売施設などを備えた交流施設「駅ナカにぎわい空間」がオープンし、地域住民や観光客の交流の場となっています。

転車台の復活

津軽中里駅には、かつて転車台が存在しましたが、1988年（昭和63年）に使用が中止されていました。しかし、沿線住民らで構成される「津軽鉄道サポーターズクラブ」が中心となり、クラウドファンディングで資金を募り、2017年（平成29年）5月21日に転車台が復活しました。この転車台は本州最北端に位置し、復活記念式典には多くの鉄道ファンや地域住民が集まりました。

周辺情報

駅周辺には、中泊町役場、中泊町立中里小学校、中里郵便局などの公共施設や、薬王堂、ハッピー・ドラッグ、コメリなどの商業施設があります。また、青森みちのく銀行や青森県道103号津軽中里停車場線、弘南バスのバス停もあります。

その他の情報

津軽中里駅は、1978年の松竹映画『俺は田舎のプレスリー』のロケ地としても使用されました。また、隣の駅は大沢内駅で、一部の列車は深郷田駅を通過します。

津軽鉄道を訪れる際には、ぜひ津軽中里駅に立ち寄り、本州最北端の鉄道の雰囲気を味わってみてください。

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