浙江大学

概要



浙江大学(Zhejiang University, ZJU)は、中国を代表する国立[[大学]]の一つで、浙江省杭州市に位置しています。その起源は1897年に設立された求是書院に遡り、中国の近代高等教育の先駆けとして重要な役割を果たしてきました。かつては「東洋のケンブリッジ」とも称され、長年にわたり中国の教育・研究を牽引してきました。1952年教育改革で一時的に複数の単科大学に分割されましたが、1998年に再び統合され、現在の総合大学としての体制を確立しました。現在は、中国のトップ大学連合である九校連盟(C9リーグ)のメンバーであり、国家重点大学として、教育と研究の両面で高い評価を受けています。QS世界[[大学ランキング]]2024では44位にランクインし、世界的に見てもトップレベルの大学として認知されています。

組織とキャンパス



浙江大学は、人文学部、社会科学部、理学部、工学部、情報基盤学部、農業生命環境学部、医学部の7つの学部を擁し、その下に37の学院と133の専攻課程が設けられています。また、エンジニアカレッジ、中外協力カレッジ、付属病院も複数有しています。キャンパスは、紫金港、玉泉、西渓など7つの地区に分かれており、総敷地面積は622万平方メートル以上、図書館の蔵書数は787万冊に及びます。学生数は約7万人で、その内、学部生が約2.9万人、大学院生が約3.7万人、留学生が約2700人となっています。教員数は9600人を超え、大規模な総合大学として教育・研究活動を展開しています。

大学評価



浙江大学は中国の副部級大学の一つであり、国家重点大学として985工程、211工程、双一流の指定を受けています。総合大学としての強みを生かし、多くの分野で最先端の研究を行っており、10個の国家重点実験室を有しています。大学評価の世界的な指標であるQS世界[[大学ランキング]]では、2023年に世界42位、アジア大学ランキングでは6位にランクインしました。また、上海交通[[大学]]による世界[[大学学術ランキング]]では36位、タイムズ・ハイアー・エデュケーションによる世界大学ランキングでは67位と、いずれも世界トップレベルの評価を得ています。

中国版「アイビーリーグ」



浙江大学は、中国のトップ大学9校で構成される九校連盟(C9リーグ)のメンバーです。C9リーグは、教育資源の共有、研究協力、人材育成などを目的としており、中国の教育・研究を牽引する重要な役割を担っています。浙江大学以外に、北京[[大学]]、清華大学、復旦大学上海交通[[大学]]、南京[[大学]]、中国科学技術[[大学]]、ハルビン工業[[大学]]、西安交通大学がC9リーグに加盟しています。

沿革



浙江大学は、1897年に設立された求是書院を前身とし、1928年に国立浙江大学となりました。その後、戦時中に貴州省へ移転しましたが、1946年に杭州に戻りました。1952年教育改革で複数の単科大学に分割されましたが、1998年に再統合され、現在の総合大学としての体制になりました。2009年には学部制に移行し、より国際的な教育システムを導入しています。

学院及び学部構成



浙江大学は、7つの「学部」と36の「学院」及び「系」で構成されています。「学院」と「系」は日本の大学の学部に相当し、「学部」はそれらを包括する組織です。学院は、各教育システムの中核となる組織です。浙江大学は、これらの学院の集合体として運営されています。

国家重点学科



浙江大学は、多くの分野で卓越した教育・研究を行っており、数学、園芸学、化学、電気工学、農業資源利用、機械工学、コントロール科学工学、植物保護、光学工程、土木工学、管理科学工学、材料科学工学、生物医学工学が一級学科国家重点学科に指定されています。

協定校



浙江大学は国際交流にも力を入れており、世界中の大学と提携しています。アメリカ、ドイツイギリス、韓国、カナダなど39の国と地域の大学とパートナーネットワークを結んでおり、交換留学や共同研究などを積極的に行っています。日本においても、東京大学京都[[大学]]、大阪大学など28の大学と協定を結んでいます。

著名な卒業生



浙江大学は、数多くの著名な卒業生を輩出しています。その中には、ノーベル物理学賞を受賞した李政道、中国共産党の設立者の一人である陳独秀中華民国の要人であった陳儀、教育者の蔣夢麟などがいます。近年では、中国を代表するIT企業、歩歩高集団総裁の段永平、拼多多の創業者である黄崢など、各界の第一線で活躍する人材を多数輩出しています。

教員



浙江大学には、世界中から優秀な研究者や教育者が集まっています。名誉教授として、谷口博教授が在籍していました。

外部リンク



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