浜川崎駅

浜川崎駅

浜川崎駅（はまかわさきえき）は、神奈川県川崎市川崎区に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）と日本貨物鉄道（JR貨物）の駅です。複数の路線が乗り入れるこの駅は、旅客と貨物の両方において重要な役割を担っています。

路線

浜川崎駅には、以下の3路線が乗り入れています。

東海道本線（貨物支線）: この路線は、東京貨物ターミナル駅方面へと繋がっており、貨物列車のみが通過します。東海道本線支線は、南武線浜川崎支線と合わせて東海道貨物線を構成し、相互間で直通運転が可能です。
鶴見線: 旅客営業を行っており、当駅は鶴見線における主要な駅の一つです。
南武線（浜川崎支線）: こちらも旅客営業を行っており、南武支線として案内されています。

旅客営業を行っているのは南武線と鶴見線のみで、両路線の乗換駅としての機能を有しています。また、当駅は川崎市内にありますが、特定都区市内制度では「横浜市内の駅」として扱われます。駅番号は、鶴見線がJI 08、南武支線がJN 54です。

歴史

浜川崎駅は、その歴史の中で複数の鉄道会社によって開設されてきました。以下にその主な出来事をまとめます。

1918年（大正7年）5月1日: 鉄道院東海道本線貨物支線の終着駅として開業。
1926年（大正15年）3月10日: 鶴見臨港鉄道の貨物駅として開設。
1929年（昭和4年）3月14日: 鶴見臨港鉄道の渡田駅が開設。
1930年（昭和5年）3月25日: 南武鉄道の新浜川崎駅、浜川崎駅が開設。
1930年（昭和5年）4月10日: 新浜川崎駅 - 浜川崎駅間で旅客営業開始。
1930年（昭和5年）10月28日: 渡田駅で旅客営業開始。
1943年（昭和18年）7月1日: 鶴見臨港鉄道が国有化され、路線は鶴見線となる。渡田駅は浜川崎駅に統合され、鶴見線ホームとなる。浜川崎駅で旅客営業を開始。
1944年（昭和19年）4月1日: 南武鉄道が国有化され、路線は南武線となる。新浜川崎駅は浜川崎駅に統合され、南武線ホームとなる。
1951年（昭和26年）10月12日: 一般車扱貨物の取扱を廃止。
1960年代: ベトナム戦争の米軍用燃料輸送の起点駅となる。
1971年（昭和46年）3月1日: 鶴見線改札を無人化。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、JR東日本とJR貨物の駅となる。東海道貨物線の区間が整理される。
1993年（平成5年）: 南武線改札を無人化。
2002年（平成14年）3月22日: Suicaの利用が開始。
2022年（令和4年）2月28日: 自動券売機の営業を終了。

浜川崎駅は、その成り立ちから複数の鉄道会社の駅が統合されたため、駅舎が離れているという特徴を持っています。特に、南武線と鶴見線の駅は、それぞれ異なる会社によって建設されたため、乗り換えの際には一度改札を出る必要があります。南武線の前身である南武鉄道と、鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道は、それぞれ戦時買収により国鉄に編入されました。南武鉄道の新浜川崎駅は、国有化時に鶴見臨港鉄道の浜川崎駅に近接するよう移設され、現在の形となりました。

旅客駅

浜川崎駅の旅客駅は、南武線側と鶴見線側に分かれており、どちらも無人駅です。南武線側は尻手駅、鶴見線側は鶴見線オフィスが管理しています。

南武線側

1面2線の島式ホームを持つ地上駅。
1番線はホームに面しておらず、柵で封鎖されている。
2番線は頭端式となっており、終端部に車止めが設置されている。
改札口はホームの先に設けられている。
トイレは改札口を入って左手に男女共用で設置。

鶴見線側

1面2線の島式ホームを持つ地上駅。
跨線橋があり、内部に改札がある橋上駅。
跨線橋北側に一般道・南武線に通じる出入口がある。
跨線橋南側にはJFEスチール東日本製鉄所専用出入口がある。
トイレは設置されていないため、南武線側のトイレを利用する必要がある。

両路線の駅舎は道路を挟んで離れているため、乗り換えには一旦改札を出る必要があります。簡易Suica改札機が設置されていますが、当駅で乗り換える乗客は、これらの改札機に触れずに乗り換える必要があります。

のりば

南武線側: 1番線・2番線
鶴見線側: 3番線・4番線

鶴見線では、多くの列車が当駅で鶴見方面に折り返します。特に昼間帯の扇町方面への電車は非常に少なくなっています。

貨物駅

JR貨物の貨物駅は、旅客駅の東側に位置し、JR貨物の駅員が駐在しています。ここでは貨車の仕分けが行われており、扇町駅や安善駅方面、小田栄駅方面からは直接進入できますが、川崎[[貨物駅]]方面からは一旦引き上げ線に入る必要があります。

かつては、第一セメント川崎工場や日本鋼管製鉄所、昭和電線電纜川崎工場、東亜石油専用線など、多くの専用線が接続していましたが、これらの多くは廃止されています。最後まで残っていた東亜石油扇町工場への専用線も、2011年に使用が停止されました。

取扱貨物

専用線発着の車扱貨物を取り扱っています。

利用状況

JR東日本

2008年度の1日平均乗車人員は2,606人でした。近年、無人駅のため正確な乗降客数は非公表となっています。

JR貨物

近年の年間発着トン数は公開されています。

駅周辺

駅周辺には、工場が多く立地しており、工業地帯の一角を形成しています。

バス路線

駅周辺にはバス路線があります。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）

東海道本線貨物支線: 川崎[[貨物駅]] - 浜川崎駅
南武線支線: 小田栄駅 - 浜川崎駅
鶴見線: 武蔵白石駅 - 浜川崎駅 - 昭和駅

脚注

[記事本文の脚注]

参考文献

曽根悟（監修） 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 38号 青梅線・鶴見線・南武線・五日市線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年4月11日。

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

駅の情報（浜川崎駅）：JR東日本

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