浦野幸男

浦野幸男（うらの さちお）

浦野幸男は1914年1月14日に愛知県西加茂郡猿投村（現・豊田市）に生まれた日本の政治家である。彼は1960年からの衆議院議員を sei 6期務め、特に1976年には労働大臣に就任した。自由民主党では宏池会に属し、地域の発展に尽力した彼の姿は長く人々に記憶されている。

経歴

浦野幸男の父親、浦野本一は米穀商を営んでおり、彼は猿投第二尋常高等小学校（現在の豊田市立青木小学校）を卒業後、日本大学の政治経済学科に進学したが中退し、家業を手伝った。1935年には中国北部に出征し、戦後は食糧営団の西加茂支所長に就任した。

1947年に父が村長に当選したことを受け、幸男も日本自由党公認で愛知県議会議員選挙に立候補したが、一度は落選。その後、1951年に愛知県議会議員選挙に挙母市選挙区から再挑戦し、初当選を果たした。

衆議院議員としての活動

1960年10月、衆議院解散の知らせが届くと翌日には急逝した同郷の小林錡の後任を目指すことを決意。東京到着後、地元の支持者と面談し、出馬を決めた。10月30日には第29回衆議院議員総選挙が公示され、11月20日の投票で得票数2位で当選を果たした。

衆議院においては、行政管理庁の政務次官や政党内で商工部会長など多様な役職を歴任。その中で、彼は地域経済に貢献する政策を講じてきた。

労働大臣としての貢献

1976年9月15日、三木改造内閣において労働大臣に任命されると、彼は即座に公労協の統一ストライキの解決に向け、労働側代表との密接な会談を開始。彼の努力により、ストライキの回避が実現した。

同年12月の第34回衆議院議員総選挙で6度目の当選を果たすが、直後の12月17日に東京の労災病院に入院し、1977年1月16日には心不全で逝去した。享年63。亡くなったことで、次点の候補者が繰り上げ当選した。

功績と評価

浦野の死去後、勲一等瑞宝章が追贈され、従三位に叙せられた。また、同年3月1日には豊田市の名誉市民となり、地域の襟りをもち、誠実で温厚な性格ゆえ多くの人に支持を受けた。

彼は民間団体とつながりを持ち、土日に地域住民と交流するなど、地道に地域の声を聞いて政策に反映させる努力を重ねた。豊田市と西三河地域の発展に寄与した彼の姿勢は、今も地域住民に親しまれている。特に豊田工業高等専門学校の誘致や、山室橋や竜宮橋、葵大橋などの架橋に尽力したことが評価されている。

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