浮穴郡

浮穴郡（うけなぐん）

浮穴郡は、かつて愛媛県（伊予国）に存在した郡です。現在の行政区画とは異なり、広範囲にわたる地域を包括していました。この郡域は、現在の以下の市町村の一部に相当しますが、あくまでも参考としての範囲です。

郡域

松山市の一部: 井門町、森松町、南高井町以南の地域
伊予市の一部: 双海町各町、中山町出渕、中山町栗田、中山町佐礼谷、平岡、上唐川、両澤、鵜崎
東温市の一部: 牛渕、田窪、見奈良、南方、則之内、河之内より南西の地域
大洲市の一部: 河辺町河都、河辺町三嶋、河辺町川上、河辺町北平および田処の一部
西予市の一部: 野村町小松、野村町大野ケ原
上浮穴[[郡]]久万高原町: 全域
伊予[[郡]]砥部町: 全域
喜多[[郡]]内子町の一部: 石畳および中田渡、吉野川、寺村、立石以東

歴史

近世以降の沿革

浮穴郡の所属町村の変遷については、上浮穴[[郡]]および下浮穴郡のそれぞれの項目を参照してください。

江戸時代末期にあたる明治初年の「旧高旧領取調帳」によれば、浮穴郡は103の村から構成されており、その支配は以下の通りでした。

後の上浮穴[[郡]]域（42村）: 松山藩、大洲藩、新谷藩の支配
後の下浮穴郡域（61村）: 松山藩、大洲藩、新谷藩の支配

明治維新以降

明治4年（1871年）: 廃藩置県により、浮穴郡は松山県、大洲県、新谷県の管轄となりました。その後、第一次府県統合により、全域が宇和島県の管轄となりました。
明治5年（1872年）: 旧松山県（概ね現在の松山市域・東温市域・久万高原町域）が石鉄県の管轄となり、宇和島県の管轄地域は神山県の管轄となりました。
明治6年（1873年）: 全域が愛媛県の管轄となりました。
明治11年（1878年）: 郡区町村編制法の愛媛県での施行により、浮穴郡は上浮穴[[郡]]と下浮穴郡に分割され、その歴史を終えました。具体的には、久万町村ほか42村が上浮穴[[郡]]、見奈良村ほか62村が下浮穴郡となりました。

脚注

（この項目には脚注は含まれていません）

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 38 愛媛県、角川書店、1981年10月1日。ISBN 4040013808。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

消滅した郡の一覧
伊予親王
* 藤原為世（浮穴四郎）


浮穴郡は、その後の行政区画の変遷の中で、上浮穴[[郡]]と下浮穴郡に分かれる形で消滅しましたが、その名残は、現在の愛媛県各地に点在する地名や歴史的な背景として残されています。

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