海上自衛隊の群一覧

海上自衛隊の群一覧

海上自衛隊には、様々な任務を遂行するために、複数の「群」が編成されています。ここでは、現在編成されている群の種類と、その成り立ちについて解説します。

護衛隊群

護衛隊群は、艦艇部隊の中核をなす存在で、以下の4つの群があります。

第1護衛隊群：1953年4月に保安庁警備隊第一船隊群として発足し、海上自衛隊の発足に伴い1954年7月に現在の名称になりました。海上自衛隊の歴史と共に歩んできた、最も古い群の一つです。
第2護衛隊群：1953年8月に保安庁警備隊第二船隊群として発足、1954年7月に第2護衛隊群に改編されました。第1護衛隊群と同様に、海上自衛隊の初期から活動を続けています。
第3護衛隊群：1960年12月に新たに編成されました。海上自衛隊の規模拡大に伴い、護衛戦力の増強を目的として創設されました。
第4護衛隊群：1971年2月に編成されました。冷戦時代におけるソ連海軍の脅威に対抗するため、より強力な護衛体制を構築する目的で設立されました。

航空群

航空群は、航空機による哨戒や輸送などの任務を担う部隊で、以下の7つの群があります。

第1航空群：1953年12月に保安庁警備隊鹿屋航空隊として発足しました。1961年9月の航空集団発足に伴い、第1航空群に改編されました。海上自衛隊の航空部隊の基盤を築いた部隊です。
第2航空群：1957年3月に保安庁警備隊八戸航空隊として発足し、1961年9月に第2航空群に改編されました。第1航空群と共に、海上自衛隊の航空戦力の中核を担っています。
第4航空群：1962年9月に新編されました。海洋における哨戒活動を強化するために設立されました。
第5航空群：1973年10月に沖縄航空隊として発足し、1981年7月に現在の名称に改編されました。沖縄周辺海域の警戒監視を任務としています。
第21航空群：1953年9月に保安庁警備隊館山航空隊として発足し、1961年9月に第21航空群に改編されました。初期の海上自衛隊航空部隊を支えた歴史ある部隊です。
第22航空群：1987年12月に新編されました。最新鋭の航空機を運用し、高度な任務に対応しています。
第31航空群：1973年3月に新編されました。ヘリコプター部隊を主力とし、多様な任務に対応しています。

教育航空群

教育航空群は、パイロットや航空機整備員などを育成する部隊で、以下の3つの群があります。

下総教育航空群：1974年2月に新編されました。海上自衛隊の航空要員の基礎教育を担っています。
徳島教育航空群：1973年3月に第3航空群、宇都宮教育航空群から改編されました。航空機整備員の育成を主な任務としています。
小月教育航空群：1965年3月に新編されました。パイロットの高度な操縦技術の習得を支援しています。

潜水隊群

潜水隊群は、潜水艦部隊を統括する部隊で、以下の2つの群があります。

第1潜水隊群：1965年2月に新編されました。潜水艦戦力の整備・拡充と共に、重要な役割を担っています。
第2潜水隊群：1973年10月に新編されました。第1潜水隊群と共に、日本の防衛における重要な戦力となっています。

その他

上記の群以外にも、海上自衛隊には様々な役割を担う群があります。

海上訓練指導隊群：2002年3月に開発指導隊群から改編されました。海上自衛隊の訓練を統括し、隊員の能力向上を支援しています。
掃海隊群：2000年3月に第1・第2掃海隊群が統合され、新編されました。機雷除去など、海上の安全を確保する重要な役割を担っています。
艦隊情報群：2020年10月に情報業務群から改編されました。情報収集・分析を行い、海上自衛隊の作戦活動を支援しています。
海洋業務・対潜支援群：2015年12月に海洋業務群から改編されました。海洋観測や対潜戦能力の向上を目的としています。
開発隊群：2002年3月に開発指導隊群から改編されました。新たな装備や技術の研究開発を担っています。
システム通信隊群：2002年3月に中央通信隊群から改編されました。海上自衛隊の通信システムを管理・運用しています。

これらの群は、それぞれの役割を果たすことで、海上自衛隊全体の防衛能力を支えています。各群の歴史を辿ることで、海上自衛隊がどのように発展してきたのか、その変遷を理解することができます。

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