海龍元生

海龍 元生（かいりゅう げんき）

海龍 元生は、1990年3月1日生まれ、和歌山県海南市出身の元大相撲力士です。出羽海部屋（入門時は田子ノ浦部屋）に所属し、本名を山田 元紀（やまだ げんき）と名乗っていました。身長178.0cm、体重139.9kg、血液型はA型。最高位は東幕下2枚目（2016年1月場所）で、現在は世話人として日本相撲協会に貢献しています。好物は焼肉、ソップ炊きのチャンコ。趣味は漫画。

来歴

相撲経験は小学4年生の1年間のみで、大会前の稽古程度でした。元々、頭から当たるのが苦手で相撲に自信を持てず、中学時代はサッカーに打ち込みました。しかし、田子ノ浦親方（元幕内・久島海）の熱心な勧誘を受け、中学校卒業後、田子ノ浦部屋に入門。2005年3月場所で初土俵を踏み、四股名を「海龍」としました。同期には若ノ鵬、髙安、大道、勢、旭日松、飛翔富士らがいます。

2005年5月場所で初めて番付に載り、序ノ口を2場所で通過。序二段に昇進した2005年9月場所を全休し、翌場所は序ノ口に戻りました。序二段で初めて土俵に上がったのは2006年1月場所。前ミツ相撲を取っていましたが、頭から当たることが苦手だったため、序二段に定着した頃から突っ張り主体の相撲に転向しました。

2010年1月場所で幕下に初昇格し、6勝1敗の好成績を挙げましたが、その後2場所連続で負け越し、三段目に降格。同年11月場所で再度幕下に昇進してからは幕下に定着し、幕下中位から下位の地位が続きました。2012年2月13日に師匠の田子ノ浦親方が急逝すると、田子ノ浦部屋は閉鎖となり、出羽海部屋へ移籍。

移籍後初の場所となった2012年3月場所では、亡き師匠への思いを胸に土俵に上がり、連勝を重ねました。11日目に千代皇を破って初の6連勝、13日目には十両昇進がかかった鬼嵐との全勝対決を制し、幕下優勝を果たしました。翌5月場所は自己最高位の東幕下4枚目で迎えましたが、2勝5敗と負け越し。2013年7月場所では、東幕下15枚目で6連勝し、7戦全勝優勝で十両昇進となる状況でしたが、剛士に敗れ、2度目の幕下優勝と十両昇進を逃しました。同年9月場所は自己最高位を更新する西幕下3枚目で迎えましたが、十両の北磻磨との入れ替え戦に敗れ、再度十両昇進を逃しました。その後も幕下一桁の番付に上がるも、負け越しては出直しとなる場所が続きましたが、2015年9月場所、2015年11月場所を共に勝ち越し、2016年1月場所は自己最高位を更新する東幕下2枚目で臨みました。しかし、1勝6敗と大きく負け越し、再び出直しとなりました。2016年9月場所からは6場所連続で幕下一桁の番付を維持しましたが、十両昇進は叶いませんでした。

2024年3月場所限りで現役を引退し、日本相撲協会に世話人として採用されました。本人は関取昇進を諦めていませんでしたが、世話人就任の話があり、引退を決意。師匠が出世頭である御嶽海の引退後を考慮し、サポート役として協会に残したという話もあります。

2024年4月10日には断髪式が行われ、付け人を務めた御嶽海や碧山らが鋏を入れ、止め鋏は出羽海親方が入れました。

人物

部屋の公式ホームページによると、好物は肉、憧れの芸能人は所ジョージ、趣味は食事と飲酒、座右の銘は「水滴石穿」です。

エピソード

2005年9月場所直前には急性腎不全で入院生活を送っていましたが、相撲教習所の卒業が懸かっていたため、病院を抜け出して教習所に通学した経験があります。
幕下優勝を決めた2012年3月場所は、序二段の碧己真、三段目の碧の正も活躍し、旧田子ノ浦部屋勢が大活躍し、亡き師匠への弔い合戦となりました。
2012年7月場所は、関脇豪栄道の休場により、千秋楽に八番相撲が組まれ、十両の誉富士と対戦し勝利しました。
旧・田子ノ浦部屋閉鎖の際、海龍を含む5人が出羽海部屋へ、碧山ら3人が春日野部屋へ移籍しました。

主な成績

通算成績：408勝367敗10休（113場所）
各段優勝：幕下優勝1回（2012年3月場所）

改名歴

海龍 元氣（2005年3月場所 - 2008年11月場所）
海龍 玄氣（2009年1月場所 - 2013年11月場所）
* 海龍 元生（2014年1月場所 - 2024年3月場所）

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