深志神社

深志神社

深志神社（ふかしじんじゃ）は、長野県松本市深志に鎮座する神社です。地元では「天神様」の愛称で広く知られています。旧社格は県社であり、現在は神社本庁の別表神社となっています。

祭神

主祭神は、諏訪明神として知られる建御名方命（たけみなかたのみこと）と、学問の神様として名高い菅原道真公（天神）です。この二柱の神様が、深志神社の信仰の中心となっています。

歴史

深志神社の創建は、14世紀の暦応2年（1339年）に遡ります。当時の信濃守護であった小笠原貞宗公が、度々夢に現れた諏訪明神に戦勝を感謝し、この地に諏訪明神を祀ったのが始まりとされています。当初は宮村宮（みやむらのみや）または宮村大明神と呼ばれていました。

その後、応永9年（1402年）には小笠原長基公が北野天満宮（天神）を勧請し、天神信仰も加わりました。永正元年（1504年）に小笠原氏の家臣が深志城（現在の松本城）を築城すると、深志神社は城の鎮守・産土神として崇敬され、社殿は城の方向に合わせて西向きに改められました。

しかし、天文2年（1533年）に小笠原長時公が武田信玄公に敗れ、信濃が武田氏の支配下に入ると、深志神社は一時的に荒廃しました。その後、天正10年（1582年）に小笠原氏が信濃に復帰すると、社殿は修復され、深志城の南方の鎌田村に小笠原氏によって創建されていた天満宮（鎌田天神）の分霊を、宮村宮の北の新宮に奉遷しました。

本来、建御名方命が主祭神でしたが、天満宮が有名になったことから、深志天神、または天神様と呼ばれるようになりました。江戸時代には、松本藩の歴代藩主から崇敬を受け、松本城下の南半分を占める商人町の総氏神としても信仰を集めました。天保12年（1841年）には、京都の神道家である吉田家の許可を得て、宮村宮から現在の深志神社へと社名を改めました。昭和3年には県社に列格しました。

文化財

深志神社には、松本市指定有形民俗文化財である「松本城下町の舞台」が所蔵されています。これは、江戸時代末期に制作された貴重な文化財です。

交通

深志神社へのアクセスは以下の通りです。

JR松本駅から徒歩約15分
中央自動車道松本インターチェンジから約15分

参考文献

谷川健一 編『日本の神々 -神社と聖地- 9 美濃・飛騨・信濃』2000年 白水社

関連項目

松本市の名所・旧跡
松本市の歴史

外部リンク

深志神社
深志神社 梅風閣
紹介サイト

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