清水善三

清水善三

日本の俳優・タレントとして活動した清水善三（しみず ぜんぞう）は、1959年9月15日に兵庫県神戸市で生まれた。本名は芸名と同じである。名テニスプレイヤーとして知られる清水善造を祖父に持つ家系に育った。特技はスキーとテニスである。

学生時代のテニス活動

学生時代、専修大学松戸高校を卒業後、日本大学経済学部に進学したが、学業を途中で辞めた。高校時代には硬式テニスに打ち込み、シングルスで千葉県大会にて準優勝という実績を残している。若手育成を目的とした日本テニス協会のジュニアテニスアカデミーの第一期生としても名を連ねた。テニスは彼のキャリアの出発点において重要な役割を果たした。

芸能界への道

大学生時代に撮影されたテニス大会での写真が松竹の関係者の目に留まり、その推薦を受けたことがきっかけで芸能界への道が開かれた。1981年、松竹映画『なんとなく、クリスタル』のオーディションに合格し、芸能界への第一歩を踏み出した。

俳優・タレントとしての活躍

デビュー後は、テレビドラマ、映画、さらにはバラエティ番組と、多岐にわたる分野で数多くの作品に出演し活躍した。

特に印象的なエピソードとして、TBSのバラエティ番組『欽ちゃんの週刊欽曜日』のオーディションがある。当時出演していた時代劇『暁に斬る!』のロケ現場から急行したため、衣装を脱ぐ時間もなく、かつらに着流し姿のままオーディション会場に現れた。この異様な姿に、審査員だった萩本欽一氏は大笑いし、「君は帰っていい、合格！」とだけ告げられたことで、番組への出演が決定したという逸話が残っている。

主な出演作として、映画ではデビュー作の『なんとなく、クリスタル』や、『Last Dance ラストダンス』などがあり、テレビドラマではNHK大河ドラマ『春の波涛』『信長 KING OF ZIPANGU』をはじめ、『家族の神話』、『暁に斬る!』、『青が散る』、『わたしの可愛いひと』、『阪急ドラマシリーズ/はずめ!イエローボール』、花王愛の劇場『女に生まれて』、『わんぱく天使』、土曜ワイド劇場シリーズ、火曜サスペンス劇場シリーズなど、非常に数多くの作品に出演し、幅広い役柄を演じた。バラエティ番組では『ぎんざNOW!』などにも出演している。

人物像の一面

若手時代には、無類のカーマニアとして知られ、特に珍しい車に強い関心を示していた。出演したドラマ『家族の神話』にポルシェ・924が登場した際には、その車両に大変興奮したというエピソードも語られている。

芸能活動からの転身と現在

その後、俳優・タレントとしての活動を終え、53歳を迎えた頃、妻の実家がある愛媛県へと移住した。
現在は、妻と共に全国を巡るイベント「日本神話語りプロジェクト」の主要スタッフとして活動する一方で、自身の経験を活かし、愛媛県新居浜市にある新居浜インドアテニスクラブにて特別コーチとして後進の指導にあたっている。芸能界引退後も、多方面で精力的に活動を続けている。

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