清水寺 (加東市)

清水寺（きよみずでら）

位置: 兵庫県加東市にある天台宗の寺院で、山号は御嶽山（みたけさん）です。清水寺は「西国三十三所」の一つであり、25番札所としても知られています。この寺院を区別するために、播州清水寺と称されることもあります。

本尊と特記事項

清水寺の本尊は「十一面観世音菩薩」で、これは多くの信者に崇敬されています。また、寺では特定の真言が唱えられ、「おん ばざら たらま きりく そわか」という札所本尊真言が伝えられています。寺の境内には、特有のご詠歌が存在し、「あはれみや普（あまね）き門（かど）の品々（しなじな）に　なにをかなみのここに清水」と詠まれています。

歴史

清水寺は約1,800年前、古墳時代に天竺（古代インド）の僧・法道によって創立されたと言われています。推古天皇の時代には、根本中堂が建立され、さらに聖武天皇の命により大講堂が設けられました。ただし、法道の伝説は後世の創作である可能性が高く、確実に存在した仏教者の影響があったものと推測されます。1913年には多くの建物が火災に見舞われましたが、1917年に再建され現在に至ります。

境内と構造

清水寺の境内には、仁王門を通り平坦な道を約300メートル進むと薬師堂があり、さらにその奥に大講堂があります。大講堂の右側には地蔵堂、左側には鐘楼が配置されています。根本中堂が正面に位置し、その背後の標高540m付近には多宝塔の跡があります。これらの建物の多くは国登録の有形文化財として指定されています。

各種建物

• - 根本中堂: 1913年の火災で焼失し、1917年に再建されました。ここには十一面観音立像や両脇仏が安置されていますが、これらは30年ごとの秘仏であり、稀にしか公開されません。
• - 大講堂: これも1913年に焼失した後、再建され、札所本尊千手観音坐像が拝観可能です。
• - 鐘楼: 大正9年に再建され、開運の鐘として知られています。
• - 地蔵堂や薬師堂: 薬師堂は1984年に再建され、平清盛の義母が建立したとも伝えられています。
• - 多宝塔跡: 1907年に焼失、1923年に再建されましたが、その後台風や落雷により現在は基壇のみとなっています。

文化財

清水寺には多くの文化財があり、重要文化財や国登録有形文化財として指定されたものが数多く存在します。代表的なものには、三口の大刀や法華経の刊本があり、また多くの木像も指定されています。観光客はこれらの貴重な文化財にも触れることができます。

年中行事

寺院では修正会や精霊会など、年間を通じてさまざまな行事が催されています。特に、無縁経法要や花まつりは多くの人々が参拝に訪れるイベントです。

交通手段

清水寺へは相野駅からのバスが利用でき、終点の清水寺で下車します。入山料が500円で、バスの運賃はICカードで支払い可能ですが、入山料は現金のみとなります。周辺には温泉地や陶芸美術館などもあり、訪問客にとっての魅力も多彩です。

周辺の観光地

清水寺の周辺には、こんだ薬師温泉や兵庫陶芸美術館などの観光スポットがあり、歴史と自然を楽しむことができます。

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