湧別駅

湧別駅（ゆうべつえき）

湧別駅は、かつて北海道紋別郡湧別町栄町に位置していた、北海道旅客鉄道（JR北海道）名寄本線（支線）の廃止された駅です。事務管理コードは▲122141でした。

歴史

湧別駅は、中湧別駅から分岐する支線の終着駅でした。湧網線が運行していた当時、並行するバス路線が10本程度ありましたが、1962年（昭和37年）からは旅客列車が朝夕の2往復のみとなり、国鉄時代には清水港線に次いで旅客列車の少ない区間でした。しかし、1986年（昭和61年）11月1日の国鉄ダイヤ改正までは駅員が配置され、その後廃止時まで簡易委託駅として運営されていました。

年表

1916年（大正5年）11月21日：鉄道院湧別軽便線 社名淵（後の開盛） - 当駅間延伸開通に伴い、下湧別駅（しもゆうべつえき）として開業。一般駅。
1922年（大正11年）9月2日：線路名を湧別線に改称、それに伴い同線の駅となる。
1930年（昭和5年）2月12日：湧別軌道 当駅 - 丁寧間が開業。
1932年（昭和7年）10月1日：遠軽駅 - 当駅間が名寄本線に編入され同線の駅となる。
1939年（昭和14年）8月1日：湧別軌道の軌道運輸営業廃止が許可。
1939年（昭和14年）9月1日：湧別軌道の廃止が官報掲載（廃止公示）。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道に移管。
1954年（昭和29年）11月10日：湧別駅に改称。
1962年（昭和37年）10月1日：この日のダイヤ改正から1日に発着する旅客列車が朝夕のみの2往復となる。以来廃線までこの状態が続いた。
1978年（昭和53年）12月1日：貨物取扱い廃止。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物取扱い廃止。
1986年（昭和61年）11月1日：無人（簡易委託）化。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。
1989年（平成元年）5月1日：名寄本線の廃線に伴い廃止。

駅名の由来

開業当初は、湧別川の下流に位置することから「下湧別」と名付けられました。しかし、所在する下湧別村が1953年（昭和28年）に町制を施行し、名称を湧別町と改めたため、翌年に駅名も改称されました。

駅構造

元々は、旅客用の単式ホーム1面1線（有効長50m）に加え、貨物用の側線を2線、そして1番線の延長上から遠軽方面に戻る形で駅舎側に分岐し、駅舎北側の貨物ホームに至る側線を1線有する配線でした。1975年（昭和50年）3月時点ではこの形態でしたが、貨物用の側線はいずれも1981年（昭和56年）3月までに撤去され、廃止時点では旅客用単式ホーム1面1線のみの棒線駅となっていました。

駅舎とホームは構内の北西側に位置し、通路で連絡していました。駅舎は開業当初からの木造平屋建ての建物でした。

簡易委託駅時代は、駅前のハイヤー会社で乗車券が販売され、駅スタンプも設置されていました。

利用状況

（省略）

駅周辺

北海道道656号湧別停車場サロマ湖線
北海道道204号湧別上湧別線
湧別町役場湧別総合支所（旧・湧別町役場、現湧別町役場は旧・上湧別町役場を使用）
湧別郵便局
湧別町運動公園
オホーツク海 - ホームからも望めました。
サロマ湖
湧別川

バス路線

北海道北見バス、北紋バス、湧別町営バス「湧別」停留所 - 北海道道204号沿いに待合室付きの停留所が整備されています。

駅跡

駅跡地には遠軽地区広域組合消防署湧別出張所及び湧別町文化センターさざ波が建設されており、消防署前の歩道には「湧別駅の跡」の記念碑が建立されています。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

名寄本線（支線）

四号線駅 - 湧別駅

脚注

（省略）

関連項目

日本の鉄道駅一覧
特定地方交通線

外部リンク

* 下湧別停車場の駅舎遠景 - 北海道立図書館北方資料デジタルライブラリー

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