満洲国政府 (政治団体)

満洲国政府

満洲国政府は、満洲国の継承を自称する政治団体です。そのルーツは、中華人民共和国の瀋陽や香港にあり、現在はアメリカ合衆国と日本を拠点に活動を展開しています。アメリカや日本、タイ王国などには「満洲国大使館」を称する支部が存在し、日本においては政治団体としての登録を目指しているとのことです。

概要

満洲国政府は、2019年3月1日に満洲国亡命政府と満洲国臨時政府の合併によって成立しました。

満洲国亡命政府: 1985年に瀋陽で結成された満洲復興党を前身とし、アメリカ在住の亡命中国人らによって結成。
満洲国臨時政府: 2004年に香港の政治活動家、張少幫らによって結成。

香港にあった「大使館」は、中国国家安全法の適用により安全が確保できないとして、2020年5月に閉鎖されています。

活動

中国民主化運動への参加

満洲国政府は、前身の一つである満洲国亡命政府から引き継ぎ、中国の民主化運動に参加しています。自由インド太平洋連盟にもオブザーバーとして参加しています。

満洲国建国祭

2019年3月1日には満洲国建国祭が開催され、満洲国政府の樹立が宣言されました。この際、岐阜女子大学南アジア研究所特別研究員の田中健之が最高顧問に就任し、新右翼系の政治団体である日本国民党代表の鈴木信行も参列しています。

通貨発行

満洲国臨時政府は、独自の通貨「満洲円」を発行し、米ドルとの固定相場制を適用していると主張していました。しかし、その金融商品としての正当性を疑問視する報道も存在します。

政策・主張

2020年アメリカ合衆国大統領選挙におけるジョー・バイデンの当選を認めていません。

評価

台湾や香港のメディアの中には、満洲国臨時政府を中国からの分離独立運動の一つとして報道するものもあります。また、中国国民党の党員にいる満洲民族関係者が臨時政府のスパイではないかという主張や、詐欺を目的としたウェブサイトであると判断する声も存在します。

活動の正当性や実態を疑問視する報道も多く、明報が臨時政府に対して販売しているとされる切手について問い合わせたところ、売り切れ中であるとの回答があったと報じられています。また、臨時政府が「皇帝」として擁立した愛新覚羅崇基については、ニューヨーク在住の大学生で北朝鮮の先軍政治を支持するサークルに所属していると報道されています。

日本の右翼団体との関係も指摘されており、鈴木信行は満洲国政府の活動が日本で活性化することに期待を示しています。

関連項目

台湾民政府
台湾建国応援団
* 行動する保守

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