源彦良

源彦良（みなもと の ひこよし）

源彦良は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての公卿であり、順徳源氏の流れを汲んでいます。父は忠房親王で、弾正尹を務めました。彦良自身も最終的には従二位・参議という高い官位にまで昇り、激動の時代を生きました。

生涯

元弘3年/正慶2年（1333年）に後醍醐天皇による建武の新政が開始されると、彦良は同年10月に従四位下に叙せられ、11月には左近衛中将に任官しました。翌建武元年（1334年）には従四位上、7月には従三位に叙せられ、ここに公卿としての地位を確立しました。

康永元年（1342年）には正三位に昇叙。貞和5年（1349年）2月には参議に任ぜられますが、同年9月には参議左中将を辞任し、12月には従二位に至ります。参議を辞任してからは、岩蔵前宰相中将と称されました。

永和3年（1377年）頃に出家し、その後の消息は明らかではありません。

官歴

以下は『公卿補任』に基づく源彦良の官歴です。

時期不詳：正五位下、左近衛中将
元弘3年/正慶2年（1333年）
10月10日：従四位下（本位不見）、左少将如元
11月8日：左近衛中将
建武元年（1334年）
正月5日：従四位上
正月13日：兼安芸権介
7月9日：従三位、左中将如元
康永元年（1342年）
正月5日：正三位
貞和3年（1347年）
7月：服喪（父忠房親王）
貞和5年（1349年）
2月15日：参議
9月13日：辞参議左中将
12月21日：従二位
永和3年（1377年）頃：出家

系譜

父：忠房親王
母：小倉実教の娘
妻：不詳
子女：
男子：源彦忠（生母不明）

参考文献

黒板勝美、国史大系編集会（編）『公卿補任 新訂増補国史大系』吉川弘文館
黒板勝美、国史大系編集会（編）『尊卑分脈 新訂増補国史大系』吉川弘文館

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