滝川利貞

滝川利貞の生涯と系譜

基本情報

滝川利貞（たきがわ としさだ）は、江戸時代前期において重要な役割を果たした旗本です。彼は譜代大名の土岐家に生まれ、北畠の庶流である滝川家の名跡を継いだことで知られています。通称は大学、または勘兵衛と呼ばれ、官位は従五位下と長門守を受けていました。

生い立ち

慶長14年（1609年）、茨城県守谷の守谷城で土岐定義の次男として誕生します。母は信濃の諏訪藩主である諏訪頼水の娘で、彼には同母兄の頼行がいました。元和3年（1617年）、わずか9歳で兄とともに徳川秀忠に初めてお目にかかります。

徳川家との関係

元和9年（1623年）、15歳の時に秀忠の小姓として召し出され、その後しばらく大御所秀忠に仕えることになります。寛永2年（1625年）、常陸片野藩主滝川正利が健康上の理由で所領の一部を返上すると、彼はその後に正利の養子となり、滝川家の名跡を相続しました。これに伴い、彼は正利の娘を娶ることで新たな家族関係を構築しました。

公職での活動

寛永9年（1632年）には、秀忠の死に際してその遺金を受け取り、同年中には中奥小姓に任命され、その後御膳番に転任されるなど、重要な役職を歴任します。寛永11年（1634年）には越後高田藩に上使として派遣され、その任務を遂行しました。

寛永16年（1639年）になると、厨房の費用が高騰する問題に直面し、下位の役職に降格されつつも進物番としての任務を果たしました。正保3年（1646年）から翌年にかけて駿府在番として活動し、徐々に小姓組の組頭、さらには番頭に昇進していきます。

家族との関係

滝川利貞は家族に深く根ざした人物でもありました。彼の家系は、父の土岐定義、母親、養父の滝川正利、そして正室の滝川正利の娘から成り立っています。長男の利雅は父に先立って死去し、次男の利錦は2000石と廩米1000俵の遺領を継承しました。また、三男の具章は別家として活動し、四男の頼利は土岐頼久の養子となりました。

晩年と死

延宝4年（1676年）、長年の公職から病気を理由に辞職します。その1年後の延宝5年（1677年）に69歳でこの世を去りました。彼の生涯は、徳川幕府の一翼を担った彼の公職だけでなく、家族との関係やその後の子孫にまで影響を与えたことから、日本の歴史において重要な位置を占めています。

参考文献

• - 『寛政重修諸家譜』巻466
• - 『徳川実紀』

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