潮ヶ濱義夫

潮ヶ濱義夫の生涯と相撲技術

潮ヶ濱義夫（しおがはま ぎふ、1897年12月8日 - 1937年11月6日）は、青森県西津軽郡木造町（現在のつがる市）に生まれ、大相撲で活躍した力士です。彼の本名は長谷川義夫で、高砂部屋に所属していました。彼は身長170cm、体重90kgという体格で、最高位は西前頭11枚目に達しました。潮ヶ濱の得意技は突っ張りや左四つ、寄り、足癖など多様です。

学歴と相撲界への入門

潮ヶ濱は旧制函館中学校（現在の北海道函館中部高等学校）を卒業したのち、小学校の代用教員を務めていたため、角界では異色の経歴を持つ力士として知られています。また、彼の遠縁には幕内力士の立汐祐治郎と立汐唯五郎がいます。1917年1月に、潮ヶ濱は高砂部屋に入門し初めて土俵に上がりました。

その後、彼は6年間の努力を経て、1923年5月場所で十両へ昇進しました。さらに1928年3月場所において入幕を果たします。当時、潮ヶ濱は「汐ヶ濱」という名前で知られており、入幕直前の成績はあまり良くありませんでした。しかし、1927年の合併に伴う変則的な番付編成の影響で、彼は意外にも入幕を果たしたのです。

番付推移とその影響

汐ヶ濱が1928年1月場所で示した成績は、1勝2敗3休というものでした。しかし、その後の変則番付のために翌月に入幕となりました。入幕後の3月場所では残念ながら3勝8敗と負け越し、次の場所では再び幕下へと降格してしまう珍しい事態に見舞われました。

その後、潮ヶ濱は改名し、1930年1月場所で再入幕を果たしましたが、再び負け越しとなり、十両に後退してしまいました。彼は小柄でありながら、動きの速さや巧みな取り口で知られた力士でした。仕切りから立ち上がる際には特有の動作で観客を惹きつけたと言われています。

関西角力協会とその後

1932年1月、潮ヶ濱は春秋園事件に関与しました。この事件では、大ノ里や天竜といった多くの力士が相撲協会を脱退し、潮ヶ濱もその流れに加わりました。この新たに結成したグループは革新力士団と呼ばれ、彼はその中で重要な役割を果たしました。脱退した力士たちは、後に大日本相撲連盟（のちの関西角力協会）を設立しました。

潮ヶ濱は、1937年11月6日に39歳でこの世を去ります。彼の死去の約1ヶ月後、関西角力協会は解散の道を迎えました。彼の相撲人生は短くも印象深いものであり、関係者やファンから愛され続けました。

まとめと成績

潮ヶ濱は幕内にわずか3場所在位し、通算成績は10勝23敗という記録を残しました。彼は小さな体格ながらも、相撲への情熱と技術を持った力士として名を残しました。相撲界において、潮ヶ濱義夫の存在は独特で、今なお多くの相撲ファンにとって記憶に残る力士です。

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