特訓!グリグリ名人会

『特訓!グリグリ名人会』は、1971年5月4日から1972年5月9日まで、日本テレビ系列で毎週火曜19時30分から20時00分に放送された、読売テレビ制作のバラエティ番組です。この番組は、視聴者参加型の公開番組として、歌、落語、漫才、手品、踊りなど、様々なジャンルで才能豊かな子供たちがその腕を競い合うという、当時としては珍しいコンセプトを持っていました。

番組の主な特徴は、子供たちが各界の名人に一日弟子入りし、その道の技術や知識を学び、最終的に名人芸を披露するという点です。この挑戦を通して、子供たちは自身の才能を伸ばすだけでなく、伝統芸能や技術の奥深さに触れる機会を得ました。番組のハイライトは、最も優秀な成績を収めた子供に贈られる「グリグリ賞」で、この賞品として香港旅行が用意されていました。さらに、受賞した子供を推薦した人や、指導にあたった師匠にも同様の旅行が贈られ、番組全体で才能の発掘と育成を応援する姿勢が明確に示されていました。

司会は、前番組『さかさまショー』から引き続き、桂三枝（後の六代桂文枝）が担当しました。彼の軽快な司会進行は、番組の明るく楽しい雰囲気をさらに盛り上げました。また、審査員には、楠本憲吉、石橋エータローなどが名を連ね、専門的な視点から子供たちのパフォーマンスを評価しました。初回放送には、ゼンジー北京や正司敏江・玲児といった人気タレントに加え、桂三枝の師匠である三代目桂小文枝（五代目桂文枝）も出演し、番組に華を添えました。

放送局については、制作局である読売テレビをはじめ、札幌テレビ、青森放送、テレビ岩手、秋田放送、山形放送、宮城テレビ、日本テレビ、北日本放送、福井放送、信越放送、山梨放送、静岡放送、名古屋テレビ、日本海テレビ、西日本放送、広島テレビ、山口放送、南海放送、高知放送、福岡放送、テレビ大分など、全国各地のテレビ局で放送されました。放送時間帯は、各局で若干異なりましたが、多くの地域で火曜日のゴールデンタイムに放送されました。特に、札幌テレビでは当初月曜日の夕方に放送されていましたが、後に火曜日のゴールデンタイムに変更されるなど、番組の人気が伺えます。

『特訓!グリグリ名人会』は、子供たちが才能を開花させる過程を丁寧に描いた番組として、当時の視聴者に多くの感動と笑いを提供しました。また、各界の名人たちが子供たちに直接指導を行うという企画は、視聴者にとっても新たな発見となり、子供たちの成長と可能性を応援する番組として、多くの人々に愛されました。

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