狭山神社

狭山神社

狭山神社は、大阪府大阪狭山市に位置し、狭山池の近くに鎮座する神社です。古くから地域を見守る存在として崇敬を集め、その歴史は崇神天皇の時代に遡ると伝えられています。延喜式神名帳にも記載される由緒正しき神社であり、かつては郷社として格式を誇りました。

祭神

主祭神は天照皇大神と素盞嗚命。日本神話において重要な神々が祀られています。また、臣狭山命（狭山連の祖神）と天児屋根命も配祀されており、地域の歴史と深く結びついていることが伺えます。明治時代の神社合祀によって、大山祇神と稲田姫命も合せて祀られるようになりました。

かつては「牛頭天王社」とも呼ばれていた時代もあり、多様な信仰の変遷を物語っています。

歴史

創建年代は不詳ながら、狭山池の築造以前に崇神天皇の勅願によって創建されたという伝承が残っています。延喜式神名帳には、近隣の狭山堤神社（現在の摂社）と共に大社として記載されています。南北朝時代には戦乱に巻き込まれ、社殿が焼失するなどの被害を受けました。現在の社殿は室町時代中期の明応2年に再建されたものと推定されています。

明治時代に入り、明治5年に郷社に列格。明治40年には神饌幣帛料供進社に指定され、同年12月26日には、近隣の狭山堤神社を合祀しました。さらに、明治40年には八雲神社（祭神 素盞嗚命）、明治42年には狭間神社（祭神 稲田姫命・大山祇神）も合祀し、地域の神社を統合する役割を担いました。

境内

狭山神社の境内は、大阪みどりの百選にも選ばれる自然豊かな場所です。訪れる人々に安らぎを与えてくれます。

摂末社

末社 埴土社（埴安姫大神・大歳神）
末社 岐社（伊弉諾命・塞神）
摂社 戎神社（事代主大神） - 元 村社狭間神社の摂社
末社 岳主社（大山祇神・猿田彦大神）
摂社 堤神社（入色入彦命） - 元 式内・狭山堤神社
末社 足玉社（大国主命・天児屋根命）
末社 水本社（瀬織津姫命・高龗神）
摂社 稲荷神社（宇賀御魂神） - 明治35年に村社宇賀御魂神社として創建。明治42年に合祀

これらの摂末社は、それぞれ異なる神様を祀り、狭山神社の信仰の多様性を表しています。

狭山堤神社

狭山堤神社は、現在は狭山神社の境内摂社となっています。元々は独立した神社であり、式内社として延喜式神名帳に記載されていました。祭神は印色入日子命（五十瓊敷入彦命）。

歴史

古事記によると、印色入日子命は狭山池を築造したとされており、狭山堤神社は狭山池の鎮守として祀られました。『日本三代実録』には、貞観元年に従五位上の神階を授かったという記録が残っています。明治5年に村社に列格しましたが、明治40年に狭山神社に合祀され、現在の形となりました。狭山神社拝殿に向かって左側に鎮座しています。

関連項目

* 龍神社 (大阪狭山市): 狭山池内にある神社。別名「狭山池神社」とも呼ばれています。

狭山神社は、悠久の歴史と豊かな自然に包まれた、地域にとってかけがえのない存在です。訪れる人々は、その神聖な雰囲気に心洗われることでしょう。

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