琉鵬正吉

琉鵬正吉の生涯：土俵から仏道へ

琉鵬正吉（りゅうほう まさよし）は、1977年6月18日に沖縄県で生まれ、元大相撲力士です。本名を浦崎桂助（うらさき けいすけ）といい、力士時代の体格は身長183cm、体重150kg。左四つ、寄りを得意としていました。最高位は東前頭16枚目（2006年9月場所）です。

力士としての道のり

幼少期から自炊する習慣があり、それが力士としての素養を磨いたと言われています。中学卒業後、立田川部屋に入門し、1993年3月場所に初土俵を踏みました。1998年7月場所には幕下に昇進。2000年9月場所後、師匠の定年により立田川部屋が閉鎖され、陸奥部屋へ移籍しました。

2002年11月場所で新十両へ昇進しますが、その後幕下へ陥落。2005年9月場所に16場所ぶりに十両復帰を果たしました。翌2006年1月場所には11勝4敗と好成績を収め、東十両筆頭へ。同年7月場所で8勝7敗と勝ち越し、翌9月場所で新入幕を果たしました。初土俵から81場所での新入幕は、史上9位タイのスロー記録となりました。

しかし、新入幕の場所では4勝11敗と大敗。その後は十両と幕下を行き来する日々が続きました。2010年7月場所で幕下で6勝1敗と勝ち越し、野球賭博問題による降格者の影響で、3年ぶりに十両へ復帰。これは、幕下7番制導入以降、最も下位の番付から全勝せずに十両入りを果たした例となりました。

苦難と引退

再十両後も成績は安定せず、2011年1月場所には再び幕下へ陥落。同年5月場所で膝を痛めて長期休場。その結果、序二段まで番付を下げ、2012年5月場所には序ノ口にまで陥落。幕内経験者としての序ノ口陥落は、昭和以降では初の出来事でした。同年5月場所限りで引退を発表。

僧侶への転身

引退後、故郷の沖縄でスポーツ関連の職に就く予定でしたが、2016年に僧侶になっていることが報道されました。小学生の頃、母親のために仏像を彫った経験から仏教に興味を持ち、現役時代には、対戦相手の北桜から「ありがとう」と声をかけられたことがきっかけで、「感謝する人は強い」ことを学びました。2012年に出家し、僧侶の道を歩み始めました。宮城県の寺で約1年の修行後、2015年より沖縄県伊江村の照太寺で副住職を務める傍ら、地元の子供たちに相撲を指導しています。

主な成績とエピソード

通算成績は444勝427敗55休。幕内での成績は4勝11敗、十両での成績は101勝124敗です。2007年1月から5月にかけて、北桜との取組で3場所連続で時間前に立つという珍しいエピソードも残っています。

まとめ

琉鵬正吉は、大相撲の世界で様々な経験をし、苦難を乗り越え、最終的に僧侶として新たな道を歩み始めました。土俵の上で培った精神力を胸に、故郷の沖縄で人々に教えを説き、相撲を通して子供たちの成長を支えています。彼の波乱万丈な人生は、多くの人に勇気を与え続けています。

通算成績：444勝427敗55休（115場所）
幕内成績：4勝11敗（1場所）
* 十両成績：101勝124敗（15場所）

もう一度検索