琴若央雄

琴若央雄（ことわか ちかお）は、1954年4月7日に北海道増毛郡増毛町雄冬で生まれ、2016年3月10日に61歳で亡くなった元大[[相撲]]力士です。本名は香島春男（かしま はるお）といい、佐渡ヶ嶽部屋に所属していました。最高位は東前頭2枚目（1979年1月場所）で、197cm、139kgという恵まれた体格を活かし、右四つ、上手投げ、突っ張りなどを得意としました。

生い立ちと角界入り

雄冬中学校時代は野球部に所属し、主軸打者として活躍していました。相撲経験は全くありませんでしたが、中学校卒業後に港湾作業員として働いていた際、60kgのセメント袋を2つ持ち運ぶほどの怪力が評判を呼びました。1971年6月頃、佐渡ヶ嶽部屋のマネージャーである大林氏（元力士・飛幡山）にスカウトされ、角界入りを決意します。

力士としてのキャリア

上京後、佐渡ヶ嶽部屋に入門し、1971年7月場所に初土俵を踏みました。翌9月場所には「琴の花」の四股名で序ノ口に。同期には、後の大関・琴風や小結・大徹など、多くの関取がいました。1977年9月場所では、幕下優勝を全勝で飾り、増毛町内をパレード。その勢いのまま、1978年11月場所には新十両へ昇進しました。十両通過は僅か2場所で、1978年3月場所には新入幕を果たしました。

長身を活かした突っ張りや左上手投げ、小手投げを得意としていましたが、手首の脆さが弱点となり、幕内上位では苦戦しました。その長身から「コンコルド」と呼ばれ、同じ場所で新入幕した「ジャンボ」こと天ノ山と共に、旅客機にちなんだ愛称で親しまれました。しかし、1980年以降は肘や膝の故障に悩まされ、番付を下げ、1985年9月場所後に31歳で引退しました。

引退後

引退後は、一時、東京都新宿区内の相撲料理店「浜力」で勤務しました。その後、故郷の北海道に戻り、留萌市内で相撲料理店「琴若」を経営しました。2015年に体調不良を訴え、診察を受けたところ悪性腫瘍が発見され、2016年3月10日に胆嚢癌のため逝去しました。葬儀・告別式は数日後に留萌市で執り行われ、喪主は長女が務めました。

戦績

幕内成績：76勝104敗（12場所） 勝率.422
通算成績：425勝419敗7休（85場所） 勝率.504
連続出場：844番（序ノ口以来、1971年9月場所-1985年7月場所）

各段優勝

幕下優勝：1回（1977年9月場所）

改名歴

琴の花（ことのはな、1971年9月場所-1974年1月場所）
琴若（ことわか、1974年3月場所-1985年9月場所）

脚注

参考文献：『戦後新入幕力士物語 第4巻』（佐竹義惇著、ベースボール・マガジン社、p283-p289）

関連項目

大[[相撲]]力士一覧

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