甲山部屋

甲山部屋について

甲山部屋（かぶとやまべや）は、時津風一門に属する相撲部屋であり、日本相撲協会の一員として長い歴史を有していました。その歴史は、1945年に遡ります。元前頭3枚目の小松山貞造が8代甲山を襲名し、相撲界における新たな章が始まりました。8代甲山は1946年11月の一度だけ部屋を経営し、その後井筒部屋に伝わる教えを受けて後進の指導に尽力しました。

彼の後を継いだのは、大雄という名の元前頭筆頭で、1972年の引退後に9代甲山を襲名しました。9代甲山は井筒部屋及び陸奥部屋において後進を育成し、特に自身の長男である星大佑が1988年に入門したことが契機となり、1989年に新たに甲山部屋を設立しました。この時、甲山部屋は文京区本郷において戦後初の相撲部屋として広く注目を集めました。

とはいえ、甲山部屋はその後、残念ながら関取を育成することができず、2002年7月の場所を最後に部屋の全ての力士が引退してしまいました。これにより、甲山部屋は消滅を余儀なくされました。9代甲山自身も相撲界から退職する際、甲山名跡を時津風一門外に流出させることを避けるため、名跡を一門内で未来にわたって保持することを計画しました。このため、彼は湊部屋に移籍し、引退後も相撲界に関わり続けました。

その後、甲山の名跡は伊勢ノ海部屋に在籍した準年寄・大碇が取得し、数年後には正式に襲名されました。

最終所在地

甲山部屋は東京都文京区本郷5-19-7に位置し、アクセスは東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅から徒歩約5分の距離です。

師匠の系譜

• - 7代甲山：甲山權藏（十3・小田ノ山）
• - 8代甲山：甲山和正（前3・小松山、石川）
• - 9代甲山：甲山雅春（前1・大雄、鹿児島）

過去には、1935年に宮城野部屋から独立し、甲山部屋を創設した7代甲山も存在しましたが、1943年には双葉山道場に弟子を戻し、部屋は一度閉じられました。

甲山部屋はその歴史の中で多くの力士を輩出することを目指しましたが、時代の流れと共に挑戦を続けた結果、消滅に至ったのは残念な出来事と言えるでしょう。このように甲山部屋の歴史は、相撲界の発展と共に刻まれ、後世に語り継がれています。

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