畠山家俊

畠山家俊（はたけやま いえとし）は、室町時代後期から戦国時代にかけて活躍した武将です。官位は大隅守。能登国西谷内城を拠点としていました。

出自と家族

家俊は能登畠山家一族の畠山政栄の子として生まれました。兄には奉公衆四番番頭を務めた畠山政近がいます。また、一説には、本願寺8世蓮如の最後の妻（第5夫人）となった蓮能（1465-1518）は双子の姉であったとも伝えられています。娘は内大臣万里小路惟房の正室となりました。

能登畠山家における地位

父である畠山政栄は、能登畠山氏の一門として能登羽咋郡を支配し、管領畠山氏一門という事で守護に準じた待遇を受けていました。家俊も父と共に応仁の乱では西軍に加勢しました。

文化人としての側面

家俊は領国と京都を往復し、有力公家と婚姻関係を結ぶなど、中央との繋がりを重視しました。また、冷泉為広らと和歌を通じた交流を行うなど、文化人としての側面も持ち合わせていました。

大小一揆と最期

享禄4年（1531年）、本願寺10世証如の後見人であった蓮淳と一門衆との間で加賀国で大小一揆が勃発しました。この際、家俊は甥であり、蓮能所生の実悟（蓮如の10男）を救援するため、能登守護・畠山義総の許しを得て、朝倉宗滴や富樫稙泰・泰俊父子と共に加賀へ出陣しました。しかし、本願寺から派遣された討伐軍に敗れ、戦死しました。

畠山家俊は、武将としてだけでなく、文化人としても活躍した人物であり、その生涯は戦国時代の動乱を象徴するものと言えるでしょう。

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