畠山義忠

畠山義忠（はたけやま よしだた）

畠山義忠は、室町時代の守護大名であり、能登畠山氏の2代目当主として知られています。能登七尾城を拠点とし、室町幕府の相伴衆としても活躍しました。父は畠山満慶、子に義有がいます。左馬助、阿波守、修理大夫といった官位を歴任し、出家後は賢良と号しました。

生涯

永享元年（1429年）、6代将軍足利義教の元服において理髪役を務めました。義忠の弟は後に義教から一字を賜り、畠山教国と名乗って御供衆の一員となっています。

永享2年（1430年）からは父に代わって守護の役割を代行し、永享4年（1432年）に父の死を受けて家督を継承しました。永享6年（1434年）には相伴衆に任じられ、幕閣に参与、翌7年（1435年）には修理大夫に任じられました。しかし、永享12年（1440年）頃に嫡男である義有が義忠に先立って戦没したため、嫡孫の義統を後継者と定めました。嘉吉年間に出家し、賢良と号しました。

享徳3年（1454年）、本家である畠山持国の後継を巡り、甥の弥三郎、政長兄弟と子の義就が対立した際には、義忠は義就を支持し、弥三郎の追討に参戦しました。翌4年（1455年）に義統に家督を譲って隠居し、寛正4年（1463年）に京都の屋敷で亡くなりました。

文化人としての一面

義忠は文化にも深い関心を持ち、幕府の和歌会に列席し、尭孝、冷泉為之、正徹らと交流しました。また、蹴鞠や松噺子にも関心を示すなど、当時の大名の中でも文化人として知られていました。

子孫

義忠の孫には、義統の他に政国がおり、政国は義就の猶子となっています。

偏諱を与えた家臣

井上忠英
温井忠冬
三宅忠俊 - 三宅総広の祖父。
遊佐忠光 - 子に遊佐統秀。

参考文献

* 今谷明・藤枝文忠編『室町幕府守護職家事典（下）』新人物往来社、1988年。

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